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奥武蔵(岩場の下見) [その他]

2017.3.4(土)

予定していた山行が中止になったので、
以前から気になっていた阿寺の岩場を偵察してくることにしました。

その後は巾着田から高麗峠経由で天覧山に出て、ここの岩場も見てきました。

快晴の下、素敵なハイキングとなりました。



阿寺の岩場


西武秩父線の東吾野駅からスタートです。

この周辺にはユガテとか顔振峠とか、
ゆっくりハイキングにふさわしい目的地があふれています。
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この道しるべが駅前を始めとして道中に掲示されていて、
道に迷うことはありません。
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国道299号線を北西(左)に進むと、右手に東吾野医療介護センターがあります。
その先の道を右に入ります。
錦鯉の看板と赤い自販機が目印です。
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あとはひたすら道沿いに歩くのみ。

こちらは由緒ある福徳寺。
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こんな看板もありました。
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日本人の心をくすぐる里山の光景が続きます。
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駅からゆっくり歩くこと50分、岩場の入り口に着きました。
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岩場の上方から見下ろしています。
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幅はありませんが、21のコースが存在します。

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ボルトはたくさん打ってあります。

終了点はラペルステーションになっています。

ロワーダウンするにはセルフビレイをとった後、
リングにメインロープを二つ折りにして通し、
エイトノットオンアバイトを作ってビレイループのカラビナに留めます。

そしてハーネスに結んだロープのエイトノットをほどき、
セルフビレイを解除してロワーダウンします。

阿寺の岩場_トポ.jpg



巾着田〜天覧山


阿寺の岩場を下見した後は、電車で高麗駅に移動します。
日和田の岩場にはよくお世話になっているのですが、
こちらの豆腐と湯葉を購入するのは初めてです。
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巾着田にも初めてやってきました。
川に囲まれた地形が巾着の形をしていることに由来します。
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秋になると曼珠沙華(彼岸花)が咲き乱れます。
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高麗峠までは気持ちの良い散策路です。
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高麗峠。
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雪山の道しるべ作りに使えそうな細い竹が群生しています。
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ほほえみの丘。ピクニックに最適です。
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国道299号線を横切って、天覧山に入っていきます。
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天覧山の岩場に行くには山頂に直登せず、
十六羅漢像経由の道に入ります。
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このアングルを目安に鎖を乗り越えて岩場に向かいます。
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足場があまり良くなく、今日は膝の具合が思わしくないため
岩場までは行きませんでした。

なお、天覧山の岩場を利用するには、事前に能仁寺にファクスによる
利用申請が必要です。

かつては愛宕山とか羅漢山と呼ばれていましたが、
明治天皇が視察されてから天覧山と改称されたそうです。
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【おまけ】

飯能駅前商店街ではひな飾り展を催していました。
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各商店が思い思いのひな飾りを展示しています。
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商店街自体も昔懐かしい感じのお店が多く、ほっこりした気分になりました。


膝の痛み(2) [その他]

前回、膝の痛みを発症したことを書きました。

発症から3ヶ月を経て、大幅に回復してきました。
この間の症状の変化とリハビリ内容についてまとめてみたいと思います。



前兆期


【症状】

▼膝故障の予兆は、発症の2週間前にありました。
 仙人池と仙人ダムを結ぶ急で長い下り坂(雲切新道)を下っているとき、
 足に違和感を覚え普段のように歩くことができませんでした。

▼具体的には大腿四頭筋に力が入らず、踏ん張ることができなくなりました。
 痩せ尾根なので、転落が怖くて草を掴みながら下るしかありませんでした。

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               雲切新道の坂道
 


負傷期


【症状】

▼連泊登山の2日目、会津磐梯山を登る時に足が重くて足が前に出なくなりました。
 この時点で痛みはないものの、登り坂で足を上げることができませんでした。
 下山後に右膝の内側に痛みが出て、正座ができなくなりました。

▼初期の痛みは数日で引いたため登山を継続したところ、痛みが再発しました。
 発症から2週間後に、整形外科を受診しました。

【診断結果】

▼レントゲン診断の結果、骨の異常やすり減りはないということでした。

▼目に見える症状がないので、「半月板の変性にともなう炎症」と診断されました。
 リハビリで治していくようにとのことでした。

【リハビリ】

▼外科医の診断は現在の外科的症状の宣告にすぎませんでした。
 それに対して、リハビリでは理学療法士が「なぜ炎症が発生したのか」を
 分析してくれました。 

▼原因は「ガニ股」によるものでした。

 ガニ股とは膝小僧が外側を向いて歩くことです。
 これを続けていると、テコの原理で膝の内側に圧がかかり炎症が発生します。

 自分はガニ股ではないと思っていました。
 しかし山歩きで、特に下山時にはかなりガニ股だったようです。

▼ちなみにガニ股の人は、次のような症状があります。
 ・靴のかかとの外側が先にすり減る
 ・整体で足を揉んでもらうと、脚の外側が痛い

▼正しい歩き方を教わりました。
 正しい歩き方では、足の母子球、膝、足の付け根が一直線上に並びます。
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▼お尻のコリをほぐしました。
 正しい歩き方をしようとしても、長年の悪い歩き方でお尻をはじめとして、
 あちこちが硬くなっています。
 体の硬くなっているところを揉んで、柔らかくしてもらいました。




悪化期


発症後、2週間〜1.5ヶ月間ぐらいの時期です。

【症状】

▼週2日程度の登山を継続していたところ、膝の痛みだけでなく、
 その周囲や太もも、ハムストリングスまで痛くなるようになりました。
 痛みで寝れなかったこともありました。

▼毎日湿布をし、登山時には鎮痛剤を服用していました。

▼外科医からは、回復には年単位の時間を要すると言われました。

【リハビリ】

▼理学療法士は「必ず治る」と言ってくれたので、
 あきらめずに腰を据えて治そうと決意しました。

▼正しい歩き方を覚えて実践する
 意識すると正しく歩くことができますが、山に行くとガニ股になる瞬間があります。
 理学療法士に歩き方を見てもらいました。

▼太ももやお尻を鍛える
 段差を登るときは膝に頼ると痛めてしまうので、
 太ももやお尻の筋肉を使って立ち上がる練習をしました。

 膝を少し曲げて立ち、片脚を後ろに上げながらお辞儀をするエクササイズを
 継続しました。

▼自分で膝周辺を揉む
 痛みを和らげるために、手の親指と中指で太ももから膝にかけて揉みます。
 


回復途上期


発症から2ヶ月ほど経過した時期です。

【症状】

▼膝を捻ると痛みはありますが、普通の登山では支障がなくなりました。

▼雪山でアイゼンを使用すると膝を捻ることがあるので、当日は少し痛みが出ます。
 しかし翌日にはほぼ解消します。

▼駅の階段をトントントンと駆け下りることも、あるいは二段おきで
 駆け上がることもできるようになりました。
 軽いジョギングもできそうです。
 うれしくてニンマリしてしまう、今日この頃です。

【リハビリ】

▼柔軟ボードXOを利用したストレッチ
 踵の柔軟性を上げるために、写真の柔軟ボードの上に立って踵を伸ばします。
 タオルを棒状に巻いて土踏まずの下に敷くと、より効果的です。
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▼足指のグーパー
 扁平足なので、これにより和らげます。

▼バランスディスクを利用した片足立ち
 母子球・膝・足の付け根を一直線にした正しい歩き方が身についてきました。
 しかし登山をしている時に、悪路で膝が崩れる(膝が外や内を向いてしまう)
 ことのないよう、バランス感覚を養います。

 写真のバランスディスクの上に片足で立ちます。
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 最初のうちは10秒も立っていられませんでしたが、
 今では2分でも平気になりました。

▼内転筋を揉む
 新しい歩き方に慣れずに筋肉が硬くなって、そこに痛みが発生していました。
 そのようなときは、コリコリ状態の内転筋を揉むように指導されました。


(2017.3.27追記)
 右足の痛みが改善しないのに、ついに左足の膝にも痛みがきてしまいました。
 今年の山行計画を見直さないといけなさそうです。

(2017.10追記)
 4月から山行を中断してから約半年が経過、だいぶ回復してきたので山に行ってみました。
 8月下旬に尾瀬沼に出かけて問題なかったので、その後1、700メートル級の山に2回行きました。
 膝の酷使をやめていたこと、そして歩き方を改善した成果でしょうか、全く問題なく行ってくることができました。
 しかし、膝の違和感は残っています。痛みではなく、膝になんか力が入らないのです。下り道が怖いという感じを初めて持ちました。岩稜帯はまだお預けにしておきます。



昨年の総括と新年の抱負 [その他]

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昨年の新春に3つの目標を掲げました。

【短期目標】(1〜2年)
 一般登山者としての憧れのコースを歩いておきたい。

【中期目標】(2〜3年)
 余裕をもった山歩きができるようになりたい。

【長期目標】(3〜5年)
 パートナー(初心者)をリードして歩けるようになりたい。


この一年間の主な成果を振り返り、これからの一年間の目標を設定してみます。

■主な成果

①山にたくさん行った

 体力をつけるにも、山になじむにも、できるだけ山に行くことが大切です。
 昨年は「年間山行日数 120日」を目標とし、クリアすることができました。

 7月以降は時間の余裕ができたことから、月の半分を山で過ごしたことも。
 しかし、身体に休養を与える時間が減ったことから、膝の故障につながりました。


②主な一般登山道を歩いた

 「憧れの一般コースを歩く」というのが短期目標です。
 穂高縦走、大キレット、白峰(しらね)三山、裏劔などの上級コースを
 歩くことができ、結構満足感を得ることができました。
 
 一方で、表銀座、裏銀座、ジャンダルムなどは持ち越しです。


③山登りのジャンルをオールラウンドに味わった

 登山にはどんな種類があるのか分からないと目標設定ができないので、
 自分のやりたい山登りを見つけるために所属する会のメニューを幅広く
 ひたすらこなしてみました。

 岩登り、沢登り、アイスクライミング、テント泊、ビバーク訓練、
 ショートロープ研修など。

 やってみて分かったのは、自分が好きなのはオーソドックスですが
 普通に歩くことだということ。


以上から、現時点での目標達成度合いを評価します。

【短期目標】(1〜2年)
 一般登山者としての憧れのコースを歩いておきたい。
 →②から、2017年内に達成できそう

【中期目標】(2〜3年)
 余裕をもった山歩きができるようになりたい。
 →③により、順調に推移している

【長期目標】(3〜5年)
 パートナー(初心者)をリードして歩けるようになりたい。
 →具体的な目標設定が必要




■主な成果

②については、所属する会の活動を継続することで
実力をつけていきたいと思います。
3月からは「研究生」というランクに上がり、初心者の教育も担当します。

加えて、バリエーションルートにも挑戦したいと思っています。

そして、得意ではないクライミングでは5.10を登れることを目指します。


③については、具体的な目標を2つ設定します。


▼気象予報士資格を取得する

 人を連れて山に行くからには、気象情報を集めて解析できる力が欲しいです。
 ヤマテンの天気予報に依存するのではなく、なぜそのような予報になるのかを
 自分で理解できるようになるのが狙いです。


▼登山ガイド(ステージⅠ)を目指す

 こちらも資格取得を通して、実践的な引率方法を身につけるのが狙いです。
 ガイド協会は中期的にガイド数を増やす目標を持っており、それとも合致します。

 気象予報士の他にも今年はチャレンジする資格があるので、
 登山ガイドは来年になるかもしれません。
 

一昨年に槍ヶ岳に登ってから次にどこに向かったら良いのか分からなくなりました。

それから数ヶ月悩んで、冒頭の目標を立ててみました。
立ててみたものの、どう実行していったら良いのか分かりませんでした。

しかし少しずつ進みながら小さな目標にブレークダウンして実行していくことで、
振り返ってみたら自分なりに満足のいく一年を終えることができました。


自分の年齢と体力にあった安全な山登りを今年も継続していきます。

みなさんにとっても、良い一年でありますように!


膝の痛み [その他]

山に登る人にとって、膝を痛めてしまうことは恐怖です。
遂にビール隊長にもやってきました。



自覚症状


10月16日に、仲間と会津磐梯山に登っているときに不調を感じました。
足が重くて坂を登れないのです。

仲間から
「今日のザックが重いんじゃない?」
と言われましたが、10kgを超す程度の重さです。

「どうしたんだろう?」と思いながらも、膝に手をつきながら登り続けました。

下山翌日には膝が腫れて、痛みのせいで正座をすることができなくなっていました。

まずいなぁと思いましたが、数日後には痛みがひき、正座もできるようになりました。

「あれは何だったのかな?」と思いましたが、また山登りを続けていたところ、
膝の痛みが慢性化してきました。

痛いのは右膝の内側で、歩くとピリピリと痛みがします。



診断結果


これはまずいと思い、10月末日に整形外科に足を運びました。

レントゲン診断の結果、幸い骨の異常やすり減りはないということでした。

目に見える症状がないので、 

 「半月板の変性にともなう炎症」

というアバウトな診断になりました。

筋肉を落とすといけないので、運動は続けるようにと言われました。



リハビリ内容


現在は併設のクリニックで、週1回のリハビリ指導を受けています。

初見で言われたのは、歩くときに膝が外側を向いており、
腿から脛にかけた足の外側に力がかかっているということでした。→写真3、写真4

確かに該当部位はコリコリにこっていて、揉まれるととても痛いです。

足を一歩踏み出したときに、膝頭は母子球と足の付け根を結ぶ一直線上に来ないと
いけないのに、それよりも外側に向いてしまっている。

そうすると半月板が重なり合って炎症を起こしてしまうというわけです。

歩くときに膝をまっすぐ正面に向けて歩く習慣をつけることが解決策です。
→写真1、写真2

しかし、お尻の筋肉が固まっているとそれもできないということで、
下半身のコリをほぐすためのストレッチをやっています。

ストレッチは1つの部位を2分間(30秒を4セットで構わない)やると効果があるそうです。

また、登山ガイドの資格を持つ理学療法士の知り合いからは、膝の内側の筋肉を
鍛えることも必要だと言われました。

 ・膝を前に出さないで腰をかがめた状態(エアー椅子に座る)を保持する

 ・エアー椅子に座った状態からゆっくりと立ち上がる
  この時、膝の裏をぐっと伸ばす

いずれも足の母子球に荷重をかけながら行います。

完治には時間がかかるようです。
医師からは完治には年単位を要すると言われましたが、
理学療法士は必ず治ると言ってくれています。



歩き方(足の出し方)


■正しい歩き方

足を前に運び出すと、
 
 ・母子球(足の親指の付け根)
 ・ヒザ
 ・足の付け根

が一直線上に並ぶのが正しい歩き方です。

<写真1>良い歩き方(正面から見た場合)
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<写真2>良い歩き方(自分の目線で見た場合)
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■膝を悪くする歩き方(ビール隊長の場合)

母子球(足の親指の付け根)、ヒザ、足の付け根が一直線上に揃わないと
膝を痛めることになります。

写真のようにヒザが外側に向いている人が多いようです。
この状態で歩き続けると、内側の半月板に負荷がかかります。

<写真3>悪い歩き方(正面から見た場合)
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<写真4>悪い歩き方(自分の目線で見た場合)
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経過状況


●2016.12.23

山を歩くと痛い部位をかばうためか、右足の膝の外側、ふくらはぎ、太ももと、
あちこちに痛みが飛んでいました。

11月最終週から股関節と臀部のストレッチを毎日30分ほど行ったところ、
2週間ほどしたら山に行っても炎症を起こしている部位以外が
痛くなることはなくなりました。

正しい歩き方が実践できるようになったことも影響しているのでしょう。

激しい登山でなければ炎症に伴う痛みもさほど気になりません。
しかし歩いている時、右膝が「ヒザカックン」の感じがして、
今ひとつ膝に力が入りません。

また右膝にグッと荷重をかけた時に激痛が走りそうな恐怖もあるため、
恐々と歩いている状況です。

今後も変化があったら報告したいと思います。



後記


「三度の飯よりもきつい下りが好き」な自分はいつもかなりなスピードで
急坂を下っていました。

これまで悪い歩き方をしていたのですが、恐らく週に1〜2回程度の山行では
膝の炎症が回復する余裕があったのでしょう。

しかし7月から山に行く頻度を増やしたため、炎症が悪化していったのだと思います。

そう言えば、10月初旬に行った裏劔の雲切新道では、
足に力が入らずおかしいなと思ったことがありました。

悪い歩き方をしていると、普段履いている靴のカカトの外側がすり減ります。
思い当たる方は本記事をぜひ参考にしてください。

背戸峨廊(福島県) [その他]

2016.10.29(土)

福島県いわき市にある背戸峨廊(せとがろ)に行ってきました。

いわき市のホームページによると、

 「背戸」は隠れたところ
 「峨廊」は岸壁がそそり立つさま

を意味するそうです。

ほとんどアップダウンのない道ですが、沢沿いを歩くので増水時の立ち入りは状況次第です。

足元の滑りやすい箇所があり、転落事故も多いようです。
山で経験を積んだ人でないと、立ち入りは危険です。

【注意!】
いわき市は、2016年8月19日現在で背戸峨廊への入山制限を発令しています。
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背戸峨廊への入山制限について

 平成28年8月16日(火)から18日(木)にかけての大雨により、
夏井川渓谷「背戸峨廊」(小川町上小川字江田川向地内)において、
登山道の一部が損壊したことから、入山者の安全確保のため、復旧までの間、
背戸峨廊の「トッカケ滝」から先の通行を制限することとしましたので、お知らせします。

 なお、復旧後の入山制限の解除については、改めてお知らせします。
http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1455448847774/index.html
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■アプローチ

登山クラブのリーダーの車で背戸峨廊の駐車場まで行きました。

背戸峨廊の入り口はJR磐越東線の江田駅から徒歩10分と至近距離です。
しかし、磐越東線の本数が一日に6本しかないため、日帰り行程は結構きつそうです。
(東京からなら、不可能ではありません)

江田駅から歩いて5分ほどのところに夏井川渓谷キャンプ場があります。
今回はここでテント泊をして、翌日は青葉の岩場に向かいました。


■行程

駐車場から入渓します。
一本道が続くので、踏み跡を辿っていきます。

三連の滝の先で道が分岐します。
地形図に出ているのは、分岐を右に進む「ゆっくりコース」です。
今回は、地形図には書かれていない「早回りコース」で帰ります。


■記録

広い駐車場。 この日はガラガラでした。
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これを見ると、滝がたくさんあることが分かります。
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夏井川渓谷に「背戸峨廊」と命名したのは、いわき市出身の詩人・草野心平です。
この書は彼が書いたものなのでしょうか。
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滑りそうなところが出てくるので、滑らない靴で行きましょう。PA292412.jpg

狭いながら道のついたところもありました。
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廻り淵。
鮭・鱒・ヤマメがこの淵から先に進めず廻り下ったことに由来すると書かれています。
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トッカケの滝。
最初に出てくる滝で、背戸峨廊で最大の高さがあります。
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滝の脇にかけてあるはしごで上がります。

マムシ草が生えていました。
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釜ん淵。 2km離れた内倉湿原と洞窟でつながっているそうです。
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たび重なる増水で流れてきたのでしょう。
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こんな具合に仮設の橋がたくさん流されています。
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そんな時には、浅いところを選んで渡渉しました。
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龍門滝。
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ここは滑らない石を選んで、慎重に渡ります。
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へつってます。
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こちらも石伝いに渡りました。
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胸突き千丈水返し。
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心字の滝。 心平さんは、自分の名前から一字とって命名したんですね。
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鹿の子滝。
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三連滝。 「みれん(未練)」と読みます。
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看板のところからすぐに帰路があります。
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「早回りコース 約40分」と大書きされていますが、
その下に手書きで「P(駐車場)まで1.2H」とあります。
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実際のところ、駐車場まではちょうど1時間かかりました。
ちなみに、1.2Hというのは1時12分のことなのでしょうか?

結構下ったり・・・
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倒木を跨いだりくぐったりしました。
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ここまでが40分ということだったのかな。
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駐車場までは約10分です。


■夏井川渓谷キャンプ場

広大な敷地。
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水場もしっかりしています。
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■後記

・紅葉まであと2週間くらいだろうか、少し早かったです。
 時期が来ると、とても綺麗になるだろうとは想像されました。

・入渓して20分強ほどで「トッカケの滝」に着きます。
 ここから先は台風などで橋が流されることがしばしばのようです。
 状況次第で撤退を考えることも必要です。

・夏井川渓谷キャンプ場はよく管理された場所です(利用は無料!)。
 公衆トイレは紙が用意され、とても清潔です。 地元の方の労力が感じられました。
 キャンプ場入り口には小さいながら酒屋があり、夜間でも自販機で酒類を販売しています。

 ただし不思議な現象が2つ、ありました。

 一つは、他に誰もいないはずのキャンプ場で、夜中にテントを覗いた人がいたこと。
 そしてもう一つは、朝起きて水場に歯を磨きに行ったら、
 グリルに焼き鳥が3本置かれていたこと。
 数分後にはカラスが3本ともかっさらっていきました。


■データ

 ▼コースタイム 総行程: 5時間11分

  背戸峨廊駐車場(11:00)〜<25分>〜(11:25)廻り淵(11:25)〜<8分>〜(11:33)トッカケ滝(11:33)〜<9分>〜(11:42)釜ん淵(11:42)〜<43分>〜(12:25)不動滝(12:50)〜<1時間3分>〜(13:57)龍門滝(13:57)〜<43分>〜(14:40)胸突き千丈水返し(14:40)〜<4分>〜(14:44)心字の滝(14:44)〜<8分>〜(14:52)鹿の子滝(14:52)〜<3分>〜(14:55)見返り滝(14:55)〜<7分>〜(15:02)三連滝(15:02)〜<2分>〜(15:04)第2帰路(15:04)〜<1時間>〜(16:04)登山コース出口(16:04)〜<7分>〜(16:11)背戸峨廊駐車場


 ▼使用した靴

  FiveTen Camp Four GTX Mid

  他の人が滑っていた個所でも、しっかりグリップしてくれました。
  沢をまたぐくらいの少量の水であれば、防水も機能します。


 ▼使用した地図

  「山と高原地図」には掲載されていません。

  地形図は「川前」です。


樹木観察 [その他]

2016.10.22(土)

樹木を観察する講習会に参加してみました。

欅(ケヤキ)と榎(エノキ)を見分けられますか?
椿(ツバキ)vs 山茶花(サザンカ)はどうですか?

樹木の種別をどうやって区別するのか、そのポイントを教わることができました。
これを知らないと、独りで図鑑と格闘するだけでは、相当な苦労を味わいそうです。

開催場所: 神奈川県立 東高根森林公園(川崎市)


■樹木の特徴の見方

今の時期(晩秋)の樹木は花をつけていないので、花による見分けはできません。

樹木を特定するのに頼ることができるのは、葉と樹皮しかありません。
(枝っぷりで特定できる木もあるようです)


▼葉の特徴

・葉のギザギザ(鋸歯)
 鋸歯の大きさ、毛の有無

・葉の形
 縦長か丸いか、刃先が尖っているか

・葉のつき方(葉序:ようじょ)
 対生(たいせい:1つの節に茎をはさむように2枚の葉がつく)か、
 互生(ごせい:1つの節には1枚の葉しかつかない)か

・葉の枚数
 単葉か(名称どおり、葉が1枚の葉でできている)か、
 複葉(1枚の葉だったものが、進化して数枚の葉に分かれる)か
 
・葉脈(ようみゃく)の形
 三行脈か否か、並行か 
 葉脈とは葉についている模様のことで、これで栄養分を送っています。

▼樹皮の特徴

・皮の表面
 割れ目の有無、表皮が剥がれるかどうか 

・皮目(ひもく)
 樹皮表面の小さな粒がタテ状か、ヨコ状か

・実

・新芽


■観察した樹木

▼ヒメシャラ(姫沙羅)
 ・九州南端から太平洋に分布。標高1,000メートル以上にある。
 ・北は箱根までで、丹沢にはない。里山にはない。
 ・樹皮はツルツルしている。
 ・似た木にヒコサンヒメシャラがある。
  ヒコサンヒメシャラは幹に黒い筋がある。
  分布はヒメシャラと同じだが、丹沢にはある(ヒメシャラは丹沢にない)。
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 実がたくさんついていました。
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▼ヤマボウシ(山法師)
 ・葉はハナミズキと似ている。
 ・葉脈は葉先に向かう。脈腋に茶色の毛が生えている。
 ・複数の枝が幹の同じところから出ている。
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 樹皮についているシミは地衣類。 ツルツルした樹皮には地衣類がつきやすい。
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▼メグスリノキ(目薬の木)
 ・カエデの仲間。
 ・葉が向かい合う(対生)。
 ・一枚の葉が3枚に分かれている(三出複葉:さんしゅつふくよう)。
 ・葉や葉柄に毛が多い。
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▼シラカシ(白樫)
 ・常緑樹
 ・落葉するが、一度に全部が落ちることはない
 ・葉脈が並行
 ・ドングリが大きい
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▼ニシキギ(錦木)
 ・枝に翼(ヨク)がある
 ・紅葉する
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▼リョウブ(令法)
 ・標高が高いところにある
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▼ロウバイ(蠟梅)
 ・葉をこすると匂いがする
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▼ヤマコウバシ(山香ばし)
 ・クスノキ科
 ・葉を揉むと、匂いがある(柑橘系の香り)
 ・同じクスノキ科のアブラチャン、クロモジも同様に匂いがする
 ・枯葉が冬も枝に残る
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▼コナラ(小楢)
 ・ドングリのなる木
 ・標高800メートルまでの里山にある
 ・それより標高が高い山にあるのはミズナラ
 ・若い時は、樹皮の表面は割れていない
 ・表面の割れ目は剥がれない(cf.ミズナラ)
  高山で似た木があり、割れ目が剥がれたら、それはミズナラ
 ・コナラの葉には葉柄があるが、ミズナラにはない
 ・割れ目の尾根は平らになっている(cf.クヌギ)
 ・ドングリは小さい
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 割れ目の尾根は平らになっている。
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▼ヒサカキ(非榊)
 ・サカキの代わりに使われる
 ・神社にあり、玉串に使われる
 ・幹はツルツルで、黒い
 ・サカキは西日本にある
 ・常緑樹
 ・雑木林(ぞうきばやし)に多い
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▼クヌギ(櫟)
 ・割れ目は痩せ尾根になっている(cf.コナラ)
 ・里山にしかない
 ・薪にするのに良い木(薪炭用)なので、かつてはたくさん植えられた
 ・山にコナラはあっても、クヌギはない
 ・ドングリは大きい
 ・樹皮はコナラと比べると濃い色で、黒っぽい
 ・葉に芒(のぎ)がある (芒とは針状の毛のこと)
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【どんぐり】
 ・写真の左がコナラ、右がクヌギ
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 ・ドングリの袴(はかま)に特徴がある
 ・コナラは鱗片(りんぺん)状になっている
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 ・カシのドングリは同心円状になっている

▼ムラサキシキブ(紫式部)
 ・実も花も紫色
 ・潅木で、ざらにある
 ・葉は対正
 ・新芽に鱗片がない
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▼カマツカ(鎌柄)
 ・葉の鋸歯は小さく、尖っている
 ・葉先が広い
 ・白い花、赤い実
 ・丈夫な木材で、牛を引く鼻輪に使われたことから別名「ウシコロシ」
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▼ケヤキ(欅)
 ・皮目(呼吸をする)が縦を向いている
 ・根は丸っこい(cf.エノキ)
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▼エノキ(榎)
 ・皮目は縦
 ・根っこは板根(ばんこん)状(cf.ケヤキ)
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 根っこは板根状。
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▼イヌシデ(犬四手)
 ・里山に多い
 ・クヌギと同じように薪炭用
 ・樹皮に縦筋
 ・重鋸歯
 ・アカシデとの区別が難しい
  イヌシデは枝と葉に毛があるが、アカシデにはない
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 シデ(四手)の実。
 花と実の形が神社で使われる四手に似ていることから、この名前がつきました。
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▼エゴノキ
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▼ツバキ(椿)とサザンカ(山茶花)
 ・写真の左がツバキ、右がサザンカ
 ・ツバキの葉は毛がなく、サザンカと比べて大きい
 ・サザンカの葉は毛があり、ツバキと比べて小さい

 サザンカ。
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▼カエデ(楓)
 ・「カエルの手」が由来
 ・葉が奇数に分かれる
 ・「イロハモミジ」(別名「高雄もみじ」)は葉が5or7に分かれ、鋸歯は荒い
  (cf.山ツツジは葉が7or9に分かれる)
 ・「大モミジ」は鋸歯が細かい

 鋸歯が荒いのでイロハモミジ(「イロハ」の由来は「いろはにほへと」が「7」文字だから)
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▼アオダモ(青梻)
 ・野球のバットの素材になる
 ・地衣類がよくつく
 ・羽状複葉(3or5or7枚)、進化の過程で1枚の葉が複数に分かれた
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▼ナワシログミ(苗代茱萸)
 ・葉の裏が光っている(リンモウ)
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▼トチノキ(栃の木)
 ・新芽を樹液で守っているため、触ると粘っている
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 新芽を触ると、アロンアルファが指についたような感じがしました。
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▼カヤ(榧)
 ・イチネンシ(一年枝?)は、葉のついている枝は緑化(リョッカ)せず、茶色い
 ・葉先は尖っていて痛い
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 カヤの実?
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▼モミ(樅)
 ・標高800メートルまでにある
 ・イチネンシも緑化している
 ・(若い)葉先は割れている
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 葉先は割れています。
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 ・1,000メートルから上はウラジロモミ、1,500メートルから上はシラビソか大シラビソ
 ・ウラジロモミは葉の裏が白く、毛がない

▼コウヤマキ(高野槙)
 ・高野山に生えていた
 ・葉先は丸く、痛くない
 ・葉の裏に白っぽい筋がある
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 葉の表。
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 葉の裏に筋があります。
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▼ツガ(栂)
 ・緑化していない
 ・ツガは標高1,500メートルまで、それ以上の高度ではコメツガ
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 右手に持っているのがツガ、左手がモミです。

▼カラタチ(枸橘)
 ・温州みかんの台木になる
 ・尖っていて痛い
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▼スダジイ
 ・葉の裏は茶色いのが特徴
 ・鋸歯はない
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▼クスノキ(樟)
 ・三行脈
 ・表の分かれ目にイボがある
 ・樹皮は割れている
 ・葉はショウノウの香りがする
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▼マユミ(檀)
 ・赤い実の中も赤い
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▼竹(モウソウチクとマダケ)
 ・モウソウダケは節間が短く、一重の節。太い筍がなる。
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 ・マダケは節が二重。
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▼オオシマザクラ(大島桜)
 ・桜の皮目は横向き
 ・オオシマザクラは①蜜腺が葉柄の上、②鋸歯が芒上に尖っている、③毛がある、
  という特徴がある。
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▼ヤマグワ(山桑)
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▼ミズナ
 ・湿地に生育する
 ・枝が横に広がるのが特徴、離れていてもすぐに分かる
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▼ウツギ(卯木)
 ・枝の中が空洞になっている
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ニガキ(苦木)
 ・羽状複葉
 ・枝に白い皮目
 ・枝を噛むと苦い味がする
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■後記

・植物の名前なんて、所詮は人がつけたもの。
 それを識別できることがえらいのか、あるいは面白いのか? という疑問が
 心の中にはあります。

 生物の分類体体系は見た目による分類から、DNA情報をもとにした体系化が
 進んでいるようです。
 今回も「なぜ、この木とあの木が同じ科に属するの?」というケースがありました。
 
 エノキやムクノキはかつてはニレ科でしたが、今はアサ科になっています。

 とは言え、自然界の奥深さなのか、なかなかMECEのようにきれいにはいかないようです。

 関心のある方は→「APGに基づく植物の新しい分類体系」

・しかし、自然界には不思議な法則が存在するのも事実なんですね。
 資料を漁っていたら、「植物にみられる数の不思議」という資料をみつけました。

 葉序には数列の規則があるというのです。ナ、なぜ?
 あ〜、山をやっていて生物の勉強までしたくなるなんて・・・、山って罪なヤツ。


足指の痛み [その他]

2016.7.22(金)
作成 2016年07月22日
追加 2016年08月24日、2017年05月03日、2018年06月22日

明日から3泊4日で、大キレットに行く予定でした。
しかし、いろいろと理由があり、キャンセルしてしまいました。

理由の一つが、左足の親指の付け根(甲側と母趾球側)の痛みです。

以前は長時間の山歩きをすると翌日ぐらいまで痛みが残っていたのが、最近は恒常化しつつあります。

近頃では右足も同じところが少し痛み始め、その他に甲の部分も原因不明の痛みを覚え始めました。

きっと登山靴の先端部分が狭くて足にあたっているからだと考え(購入当初はそうでもなかったのですが)、靴の中にゴルフボールを押し込み拡張中です。

登山靴でなくアプローチシューズで行くことも考えたのですが、そもそもの痛みがひいたわけではないので心配です。

ここが痛くなると足を踏ん張ることができなくなるので、斜面を下るときに危険です。

足の指の付け根が痛くなる原因として真っ先に思いつくのが「痛風」というやつです。

確かに付け根部分は赤みがかっていますが、大きく腫れ上がってはいません。
また、痛風は発作が過ぎると痛みが収まりますが、自分の場合は恒常化しています。

骨に異常があると山には行けないので、整形外科を受診してきました。

レントゲン撮影の結果、
偏平足を原因とする、骨の変形
によるもの、との診断でした。

数年前に撮影したレントゲン写真と比較すると、今回は親指の中足指節関節から横に飛び出るようなヒゲ状が写っていました。

医師からは次のアドバイスを受けました。

 ・これは膝がすり減って痛くなるのと似た症状。
  症状が悪化すると、もっと腫れぼったくなる。
  関節は消耗品だと思って、大切にすること。

 ・足の指の付け根で着地しないよう、指で掴むような感じで歩く。

 ・足の指でグーチョキパーをしたり、タオルを掴む練習をする。

病名は与えられませんでしたが、検索すると、足の裏の痛みとして「中足骨痛症」とか「種子骨炎」などのキーワードがありました。

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出典:高津整体院

自分の場合は甲の側も痛いので、複合的かもしれません。

今さら偏平足は治らないので、グーパー運動を取り入れようと思います。

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ちなみに、大キレットをキャンセルしたその他の理由は以下の通りです。

 ▼やればやるほど自信がなくなってきた
  
  自分に北アルプスの危険ルートを歩く技量があるのか、歩けば歩くほど分からなくなってきました。

 ▼ツアー参加への疑問が募ってきた

  一点目と少し矛盾しますが、いつまでもツアー依存の山行も物足りなくなってきました。
  ツアーは年嵩のいった方が多いのです。

 ▼最近の北アルプスは事故が多い

  10日間ほどで3件の死亡事故が発生しています。
  経験豊かなガイドの方も犠牲になっています。

 ▼最近の週末の天候が良くない

  天候不良では山小屋で足止めされるだけです。

なんとか、この悪循環から抜け出したいものです。


(2016.8.24追記)

グーチョキーパー体操を毎日実践することで痛みは大幅に緩和しました。
その後、穂高岳、南アルプスと歩いています。


(2017.5.3追記)

足指の運動をサボっていたのですが、最近は痛くなる頻度が増え、かつ痛みが深刻化しそれが持続するようになってきました。

そこで再度、整形外科医を受診することにしました。
以前とは別の医者に行ってみました。

診断結果は1年前とほぼ同じです。
痛みが出たらアイシングをして、痛み止めを服用しなさいとのこと。手術までは不要とのことでした。

これがレントゲン結果です。
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これを診た医師が言ったのは、次のことでした。

 ・第1指(親指)の関節の間隔が狭くなっている

 ・骨棘(こっきょく)ができている

足の指の裏には種子骨というのが2つあり、これが体重の負荷を支えています。

しかし使いすぎると種子骨だけでは支えきれずに、変形するそうです。

これは強剛母趾(きょうごうぼし)という状況らしいです。

日本ハムの大谷投手が足首の痛みでWBCを欠場したのも、この骨棘が原因らしいです。

ピッチングの際に後ろ足で蹴り出すことを繰り返したことによる、すなわちオーバーユースが原因と聞きました。


(2018.6.22追記) インソール使用で解決しました

しばらく放ったらかし状態にしていた強剛母趾ですが、これが時間をかけて下半身を蝕んでいました。
足指の痛みを和らげるため、無意識に歩行時のバランスが崩れていったのです。

現在はその治療に取り組んでいるところですが、強剛母趾については大幅に改善しました。

専門外来で自分用のインソールを作り、登山時のみならず、普段の街歩きでも常時使用することで、足指の痛みはまったくなくなりました。

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これまでインソールの効果って、正直なところ、信用していませんでした。
これは足型を取り、完成までに数週間を要したものです。

使用開始後まもなくは痛みがひかず、効果はないものと思っていました。
しかし義肢装具士さんは「効果はすぐには出ません」と言っていたので、そのまま使い続けていたところ、1ヶ月ほどすると痛みがしなくなりました。

ドラッグストアに行くと、市販の安いインソールを購入できます。簡易なものだと靴の中で動いてしまって逆効果になることもあります。

しっかり治すのであれば、自分の足の形に合ったものを作るのが早道だと思いました。

できれば義肢装具士(国家資格です)のいる整形外科で作成するのが良いでしょう。装具の作成やリハビリは、整形外科医ではなく、義肢装具士や理学療法士が担当してくれます。医師だけで選ばずに、良き専門職の方を見つけることが大切です。



雪山の歩き方 [その他]

冬山山行で、これまでにガイドさんから教わったことをまとめてみます。
複数のガイドのアドバイスなので、若干、首尾一貫していないところがあるかもしれません。

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山での行動


①歩き方

 ・ツボ足で歩く場合、キックステップは急な坂以外は使わず、フラットステップで歩くこと。
  フラットステップの注意点として、靴の自重で踏み込み(自然に)制動を効かせること。
  足を蹴り込むキックステップの多用は、足を疲労させる原因になる。

 ・フラットステップの注意点として、上り坂では土踏まず(自分的にはカカト)から
  着地するイメージで歩く。
  逆に、下り坂では爪先から着地するイメージで歩く。

 ・トラバース歩行は、バランスを崩しやすく危険である。
  谷側の足は外向きに、山側の足は進行方向に向ける。斜度がきつければ、自然とそうなる。
  こうすることで、谷側にバランスを崩しても、踏みとどまることができる。

 ・少し急な斜面をストックで歩く時は、ストックを後ろについて押し上げることで前進力を出せる。
  また、ストックを1本にすることで、空いた方の手をグーパーして凍傷予防ができる。

 ・登りでは、斜度の緩い順に開きの小さいハの字、開きの大きいハの字、そしてキックステップとなる。

 ・斜度のきつい坂でのキックステップは、アイゼンの前2枚を蹴りこんだら、
  踵を着地させずに爪先だけで立つこと。少しきついが。

 ・雪質に応じて歩き方を変える。柔らかい雪を下る時は、踵から着地すると良い。


②急斜面の下り方

 ・前向きに下りるのがきつい場合は、後ろ向きに下りる。

 ・ピッケルを刺し、肩越しに後方を見る。
  一歩ずつ、つま先でキックステップをしながら下りていく。  
  キックステップ時は踵を着地させないこと。

 ・急斜面の場合は、ピッケルを持たない方の手も雪面に添えると良い。


③ラッセル

 ・ラッセルは、余裕のあるうちに次の人と交代すること。
  疲れるまでやってはいけない。
  こまめに交代することで、ラッセル疲れを回復することができる。


④休憩時の注意

 ・グローブはそこらに置かない。風で飛ばされてしまう。
  ポットも滑っていく。ザックにしまうこと。
  その上で、ザックはピッケルを通して留めておく。

 ・雪につけて良いのは足の裏だけ。座ったり膝をついたりすると、そこを起点に滑っていく。

 ・休むときは山側を向くこと。山の上から何かが落ちてくるかもしれない。


⑤危険個所の回避

 ・エビの尻尾があったら、枝のどちらに雪・氷がついているかを確認することで風向きが分かる。
  尻尾は風の吹いてくる方向に育つ(気象図の風のマークと同じ)。
  この方向に切れ落ちた斜面があれば、雪庇ができている可能性があるので近づかないこと。


滑落停止


 ・雪上訓練ではよく肩からピッケルを刺す練習が行われる。
  それよりも、腰の脇でピッケルを刺す腰制動の方がお勧め。

 ・ピッケルを持つ側の手は、脇をよく締めること。
  滑落時にピッケルを刺すと、スピードがついているので体が流されていく。
  この時、脇があいていると腕が伸びた状態になってしまい、ピッケルが抜けてしまう。

 ・腰制動時は、上体を起こしておく。ピッケルのブレードは地球に打ち込む感じ。
  左手はシャフトの下の方を持ち、シャフトを少し上方向に角度をつけて持つ。

 ・左の肩は十分右側に乗せる。ピッケルの上にかぶさるイメージ。両足は開いておく。


寒さ対策


①体温調節

 ・冬山では汗をかいたり、濡れることが良くない。そこが凍って、凍傷の原因になる。

 ・暑かったら、汗をかく前にすぐに脱ぐ。寒かったら着込む。夏以上に、こまめな対応が必要。

 ・寒さ予防で早めにたくさん着込むことは、汗をかくことになるので厳禁。


②保温

 ・脈をとるところ(首、手首など)を温かくすること。


③ゴーグル類の曇り

 ・バラクラバを鼻まで被るとグラスが曇ってしまう。

 ・ゴーグルを外して頭の上にかけてはいけない。
  頭は予想以上に発汗するため、ゴーグルはあっという間に曇ってしまう。
  ゴーグルはかけるかかけないか、どちらかにする。

 ・ゴーグルは最初からつける。少しも外さないことで曇りを予防できる。下手すると中が凍ってしまう。


④凍傷予防

 ・グローブは3枚重ねにすること。

 ・指先が冷えてきたら、紙鉄砲を鳴らす要領で、手を思いっきり振り下ろすことを繰り返す。
  歩行中はグーパー(手を開いたり握ったり)を繰り返す。

 ・風が吹いたらフードをして、横を向いて風をよける。これにより頬の凍傷を予防できる。


【ビール隊長のコメント】

 ・ガイドが薄着だからといって、それを真似てはいけない。
  ガイドは運動能力が高いので、クライアントの歩くスピードでは体が温まらないので厚着をしている。
  クライアントが同じ量を着込むと、すぐに暑くなり汗をかいてしまう。

 ・ゴーグル類の内側が凍りついたら、指で氷をこそげ落とせば良い。


装備


①アイゼン

 ・アイゼンは平地で装着するのではなく、段差のあるところを選んで装着する。
  段差でも、雪の斜面でも良い。
  アイゼンを装着する足を少し高いところに置くことで、ストラップが締めやすくなる。

 ・アイゼン装着時は靴の裏をよく確認し、雪をよく取り除くこと。
  湿った雪は靴の裏についてしまい、アイゼンが正しく装着できない。

 ・ツボ足で歩いてくると、ソールについた雪を落とさないと装着できない。
  雪を落とすのにストックで靴裏をたたいても、ストックが軽すぎて十分に落とせない。
  ピッケルを使うか、石でこするとか、アイゼンでこするなどする。

 ・アイゼンは踵がややきついくらいに調節する。少し緩いと外れやすい。


②ザック

 ・ウェストベルトは、冬季にはハーネス装着時に邪魔になる。
  ガイドの中にはウェストベルトを外したままの人もいる。
  ウェストベルトが取り外し可能なザックもある。


③パッキング

 ・ザックはポケットの少ないものを選ぶ。
  ポケットが多いと、どこに何をしまったかが分からなくなる。
  できるだけシンプルなものを選び、スタッフバッグの色ごとに同ジャンルのものを詰めて
  ザックにしまえば、出し入れも容易になる。

 ・ヘルメットは中にハーネスを入れ、上下は頭に被る恰好にし、ザックの一番下にしまう。
  空いた空間には、他の物を詰める。


団体行動の心得


 ・常に「どうしたら、もっと短い時間でできるだろうか?」を考え、早め早めに行動をしておく。

 ・例えば、現地駅で集合の場合、現地に到着してからアウターパンツを履くのは、
  それだけで出発時間が遅れてしまう。
  事前に汽車の中で履いていればその分、早く出発し、結果として行動時間を伸ばすことにつながる。

凍傷になりかけて [その他]

1月の八ヶ岳で凍傷になりかけました。
幸い早めに撤退したので、大事に至りませんでした。

なぜこのような事態になったのか、反省を込めて考えてみます。

着用していたグローブは、3枚のレイヤード構成です。

●アウターグローブ
ノースフェイス マウンテンGTXグローブ 18,360円(税込)
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●ミッドレイヤー
フェニックス PM558GL02Gripper 4,968円(税込)
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●インナーレイヤー
ミズノ ブレスサーモ・インナーニットグラブ 1,512円(税込)
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要因は3つ考えられます。

①手袋の着用が遅れた

夏沢鉱泉からオーレン小屋まで、アウターをせずに歩きました。

少し指先が冷たいなとは思いました。
しかし、先を歩くガイドが厚手のグローブをしていないので、
そんなものかと思い込んでしまいました。

寒さの加減が分からなければ3枚とも着用し、暑ければ外すべきでした。

一度冷えた指先は、温かさを取り戻すことはないと思うべきでした。

②手の血流が妨げられていた

私の手の指は短いのですが、太さがあります。
3枚重ねて着用すると、かなり指がきつく感じます。

グローブが指を圧迫したことで、指先まで温かい血が巡らなかった可能性があります。

レイヤードは必要ですが、指を締め付けない程度の余裕が必要でした。

③体が冷えていた

手をどんなに保温しようが、自分の身体が冷えていたら意味がありません。
出発時に指先が冷たかったら、歩き出しても冷たいままでしょう。

実は、普段から風呂に入らず、シャワーで済ませる生活を続けていました。
確かにここ数年は手先や太腿が冷えるようになっていました。


■今後に向けて

①については、最初から全てのレイヤードを着用することで解決です。

②については、グローブを替えることにしました。
ミッドレイヤーはウールの手袋とし、アウターはウェザーテックのオーバーグローブです。
しばらくは、これで様子を見てみます。

③については、毎日お風呂に入ることにしました (^^;

凍傷で指を喪失したガイドのお話を聞くと、

 ・(冬の岩山を登っていて)グローブの穴が空いたところから凍傷になった
 ・3枚レイヤードを実践していたが、凍傷になった

というケースがありました。

個人差もあるので、自分で万全だと思う装備で行動しようと思います。

山登りのビジョン [その他]

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昨年、劔岳に登ってから、自分はこれからどんな山登りをしたいのか悩んできました。

世の中にはピークハントを目指している方が多勢います。

ピークハンターは、次に登りたい山のリストを常に持っています。

「有名な山に登りたい、百名山に登りたい」

目標が明確だからです。

自分は、漫然と山登りをするのではなく、技能もしくは体力向上を目指す手段として
山を登りたいと思っています。

数多くの山を登ることはそのプロセスなんだと思います。

そこで、少し大げさですが、山登りのビジョンを考えてみました。

(補足)に、目標を達成するプロセスとして取り組むべき項目を記載しましたが、
これからやってみないと過不足があるのか分かりません。


【短期目標】(1〜2年)

一般登山者としての憧れのコースを歩いておきたい。

(補足)
毎週のように登山を続けるのはこの1〜2年にして、その後は少し頻度を落としたいと思います。
体力と気力が充実しているこの間に、可能な範囲でチャレンジングなルートに登りたいです。

例えば、大キレットやジャンダルムですね。

決してミーハー心からではなく、中期目標につなげる狙いがあります。

【中期目標】(2〜3年)

余裕をもった山歩きができるようになりたい。

(補足)
単独行で余裕をもった山歩きができるようになるために、少し上のことをやっておきたいです。
例えて言うなら、自動車で安定して時速100km走行するには、それより上のスピードを出せる実力が必要でしょう。

そのためには、短期目標で挙げた困難なルートを歩くほかに、

 ・同じ山を異なる環境下(天候・季節・時間)で反復して歩く
 ・負荷(重量・時間)をかけて歩く

などがあるでしょう。

また、緊急時の対処(ビバーク、夜間歩行、レスキュー)も必要となってきます。

【長期目標】(3〜5年)

パートナー(初心者)をリードして歩けるようになりたい。

(補足)
自分ひとりだけでなく、仲間と歩いたときに、経験者としてリードやサポートをしてあげたい。
そのためには、ロープを使った危険箇所の通過やルートファインディングの習得が必要でしょう。


まだまだ初心者の自分には、「登山」がどのように体系化されているかが分かりません。
したがって、どの項目に取り組めばどう成長できるのか、全く想像がつかないのです。

今年は、この3つの目標を意識しながら単独行、ツアー参加、ガイド登山を継続していきたいです。

皆さまも、安全な山行をお楽しみください!

一年を振り返って [その他]

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この一年間、山でお世話になった方々、ありがとうございました。

年末にあたり、この一年の山行を振り返ってみたいと思います。

昨年は登山を始めて2年目でしたが、10月にツアー参加した八ヶ岳(阿弥陀岳・赤岳から硫黄岳への縦走)で体力不足を痛感しました。

どこかの記事で「山は経験年数ではなく、年間で何日間、山に入っているかだ」ということを目にしました。

「よし、じゃあ今年はできるだけ登ってみよう」と思い、とりあえず40日間は山に行ってみようという目標をたてました。

しかし冬山に毎週行くことができたので、
「だったら年間通して、毎週山にいってやろうじゃないか」
と決めました。

こうして周囲の人にあえて「毎週、山に行ってます」と宣言することで、自分の気を引き締めました。

しかし、9月に風邪をこじらせてドクターストップがかかり、この月はたった2日間しか山に行くことができませんでした。

とは言え、年末までに84日間も山に入ることができました。
もちろんこれより多くの日数、山に入る方もおられるでしょう。
しかし、9月以外は毎週、山に出かけることができたのは、家族、仲間、そして自分の健康に感謝です。


■振り返り

1〜3月
・1月から3月にかけては雪山を中心に登りました。
 前年はクラツーの「雪山に登り隊」で雪山を始めましたが、今年が本格的な雪山デビューでした。
 1月には八ヶ岳の天狗岳と硫黄岳にチャレンジしましたが、強風のため登頂できず、
 3月に再挑戦しました。
 毎週通ったことで、12枚アイゼンの使い回しにも慣れてきました。
 2月に行った奥多摩の鷹ノ巣山では、軽アイゼンで稲村岩尾根の雪の深さに悩まされました。

4月
・4月からは、単独行で山に登る機会を増やしました。
 この頃になると、「毎週登ってんだから、体力ついてきただろう」といい気になっていました。
 確かに基礎体力はついてきましたが、安定感が出てきたのは秋口ぐらいになってからの印象です。
 
6月
・6月には、北アルプスに本格デビューしました。
 7月下旬に槍ヶ岳に登る前哨戦として、常念岳そして燕岳にパートナーと2名で登りました。
 これまでは山小屋泊はツアーでしか行ったことがありませんでしたが、
 初めて自分で小屋の予約をしました。
 ガイドなしで長距離を歩くことで、ペース配分や足の置き方などいろんなことを
 考える経験になりました。

7月
・7月には雲取山に日帰りで行き、体力がついていることを確認しました。
 そして遂に憧れていた槍ヶ岳に登頂!
 押切もえさんの映像を見ていたのでビビっていましたが、スルスルと登ることができました。
 垂直なハシゴ、肩の小屋、そしてグリーンバンド、いずれもが新鮮でした。
 遠くからはその存在感を強く主張している槍ヶ岳が、目の前にすると意外と小さいのも驚きでした。

8月
・8月はガンガン登るぞ!と八ヶ岳の麓で待機していたのですが、雨が多く行けずじまい。
 この頃から檜原村方面に足を伸ばすようになりました。
 また、丁寧な歩き方を心がけるようになったのもこの頃だったでしょうか。

9月
・9月は風邪をこじらせて、2回しか山に入れませんでした。
 夏の時期に北アルプスにあまり行くことができず、今思うと失敗だったなと思います。

10月
・10月には仲間に誘われて劔岳に挑戦しました。
 この時期に行った人たちは強風のために途中で引き返した人が多い中、
 幸運にも1回のチャレンジで登頂できました。
 しかし、あっさりと登ってしまったことで、次なる目標を失ってしまったのもこの時期です。
 一方で、ガイドにお願いしてロープを使った練習を始めることができ、
 次の目標設定に向けて踏み出しました。

来年がみなさまにとっても良い一年でありますように!

登山での心臓突然死 起こす人の特徴と対策 [その他]

2015.12.9(水)

JRO主催の講演会に行ってきました。
JROでは、会員向けに年2回の講演会を主催しています。

※JROとは、山岳遭難対策制度を運営する会社です。
 山岳遭難捜索・救助費用カバレージ制度により、捜索・救助費用が330万円まで補てんされます。
 年間費用は約3千円です。

テーマは、
 「登山での心臓突然死 起こす人の特徴と対策」
です。
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講師は、日本初の国際山岳医として活躍されている大城和恵さんです。
10月のテレビ番組「夢の扉」で拝見して、「キュートな先生だな♡」と関心を持っていました。

年齢は明かしませんが、番組通りのキュートで可愛らしい女性でした。
講演会の最後には、会場に向かって笑顔で手を振ってくれました。

以下は自分用のメモです。

【講演の要点】
心臓突然死を防ぐ3箇条
 1.事前に心臓検診を
 2.登山当日
  1)最初の数日は半分のスピードで歩く
  2)水分を起床時と、登山中は30分おきに摂る
  3)よく食べる
 3.日頃から運動をする
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■山岳遭難者の統計
・3/4は40歳以上

■登山の三大死因
 ・外傷
 ・心疾患
 ・低体温症

■心臓発作を起こしたら
 ・医師がすぐに駆けつけても良くはならない。
 ・一刻も早く、病院に行くことが大事。

■心筋梗塞からの突然死
 ・心筋梗塞 → 不整脈(心室細動) → 心停止 と進む。
 ・発生件数の50%は、1分以内に心停止に至っている。

■起こす人の体の特徴
 ・タバコ
 ・糖尿病
 ・高血圧
 ・高コレステロール血症
 ・年齢(男性:45歳以上、女性:55歳以上)

■年齢・性差
 ・男性が90〜95%
 ・34歳以上に多い
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■起こす人の行動の特徴
 ・普段から山登りをしていない人は、普段から山登りをしている人の2倍
  ※「山登りをしている」とは、年間で2週間以上をいう。

■いつ起こす?
 ・登山の初日、午前10時〜昼
 ・3日目までは緊張状態が続く(交感神経が活性化するため)

 大城医師は三浦裕一郎さんのエベレスト登山に同行し、毎日脈拍を測定しました。
 その結果、3日目までは脈拍の高い状態が続くことが分かったそうです。 
 日帰りや一泊ぐらいの登山では、脈泊は高どまりだそうです。

■ストレスが影響
 ・不安
 ・睡眠不足
 ・感染症のある人
 ・不適切な食事
 ・炭水化物の不足
 ・脱水

心臓突然死の総リスクと比較し、ハイキングは4.3倍高くなる。
→ハイキングはリスクが高い。

■血液がつまるには
登山は下記の1)と3)に関係がある。
 1)血液がドロドロになる
 2)動脈硬化
 3)脈や血圧が上がる

■歩くスピード
 ・平地の半分ぐらいの速度
 ・3〜4/10の強度
 ・会話できる程度の速度

■なぜ脱水になりやすいのか?
 ・呼吸の回数が増える
  吐く息の中に水分が多く含まれている
 ・標高が上がると乾燥し、水分が奪われやすい
 ・水分補給をためらう(トイレがないから)
 ・登る前に水分補給をしていない

■水分摂取とトイレ
 ・登山前に500mlの水分(塩分)をとる
 ・トイレは起床時に1回、出発前に最低1回いく

■登山中
 ・30分ごとに250ml飲む
 ・2時間ごとに炭水化物をとる
 ・脱水したらOS-1が良い

■脱水に早めに気づくには?
 ・尿が少ないときは脱水

■「遅れだす」のは遭難の第一歩
 ・休む
 ・歩いて下りれるか判断

■登山で注意したい降圧薬
下記の薬を服用している場合は、登山にあたり医師に相談のこと。
 ・脈拍を抑える作用のある薬
  ベータ遮断薬、カルシウム拮抗薬の一部
 ・利尿剤

■筋力
 ・17歳時と比べて、60歳で1/2、75歳で1/3

■目の前に心臓発作らしい人がいたら
 ・110番、119番
 ・人を集める
 ・AED準備
 ・上体を起こす、楽な姿勢
 ・アスピリン内服(噛み砕いて飲ませる)
  数時間以内に内服すると、死亡率を低下させる。
 ・酸素を開始

  ※アスピリンとはアセチルサリチル酸のこと
   ロキソニン、イブ、アセトアミノフェンは該当しない。

■呼びかけても反応なし/呼吸なし
 →直ちに心臓マッサージを開始する(20分間)
  心臓マッサージをやって悪影響はない

■予防
 ・病気を治す
 ・運動する(階段の上り下り)
 ・心臓検査をする
  通常は胸部レントゲンと12誘導心電図
  加えて、心エコー、運動負荷、心筋シンチ、心臓CT

■脈をはかる
 ・出発前
 ・登山中の休憩時
 ・毎日はかる

■質疑応答

Q.登山に適した運動は階段の上り下りか?
 ウォーキングはダメなのか?
A.
 ・ウォーキングでは足りない。階段が良い。
 ・信州大学が推奨している「インターバル速歩」は良い。

Q. 炭水化物とは米や麺のことか?山では摂りにくい。
A.
 ・炭水化物にはデンプンと糖類がある。
 ・飴は糖類の炭水化物なので、飴をなめるだけで効果がある。

Q. 足が攣ると、心臓も良くない状態か?
A.
 ・直接、関係ない(筋肉の種類が異なる)。
 ・攣るということは脱水になっているので、塩分やカリウムを補給する。

Q.アスピリンを事前に飲むと、予防効果はあるか?
A.
 ・一次予防の率は高くない。
 ・PWVが高いだけでは処方しない。

Q.心臓マッサージは何分やったら良いか?
A. 
 ・20分。それ以上やっても蘇生しない。

Q.脈は何を基準に判断すれば良いか?
A.
 ・脈拍が100以上は高い。
 ・休憩して脈が下がるかどうかを見る。

Q. OS-1を飲む時に注意点は?
A.
 希釈せずに飲む。最適の濃度に調整されている。

【番外編】諏訪湖花火大会 [その他]

山のブログなのですが、諏訪湖花火大会で素敵な写真が撮れたので
掲載しちゃいますね。

今回は有料座席の最前列中央が確保できたので、
ウキウキ気分で行ってきました。

過去2年間は大雨にたたられていたのですが、今年は快晴です。
なぜ?と思ったら、実行委員長である諏訪市長がこの4月に変わっていました。
前市長は雨男、新市長は晴れ女のようです[わーい(嬉しい顔)]

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スマホを使うと静止画、動画ともにきれいに撮れました。
観覧席が風下だったため、花火を包んでいた玉皮と思われる紙片が舞ってきました。

花火の破裂音はダイナミックで興奮しますね!

さて、JRで帰る場合は上諏訪駅の改札口は方面別になります。

 西口(臨時)改札口: 岡谷・塩尻・松本 方面
 東口(通常)改札口: 茅野・富士見・小淵沢・甲府方面

となり、改札では入場制限が行われます。

浜の湯から東口改札口までは30分ほどかかりました。

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来年もぜひ来てみたいと思います。
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