火打山と妙高山 [山行]
2018.10.23(水)〜25(木)
いつも近郊の山に出かけることが多いのですが、冬を迎える前に昨年から計画していた火打・妙高山に行ってみることにしました。
11月になると登山口までのバスや山小屋が営業終了となってしまいます。
今回は山友のHさんに一緒に行ってもらいました。
初日(10/23):
バスタ新宿から23:30発の夜行バスに乗車し、長野駅に向けて出発します。
2日目(10/24):
電車とバスを乗り継いで、笹ヶ峰から入山します。
高谷池ヒュッテにチェックイン後、火打山にピストンします。
3日目(10/25):
黒沢池ヒュッテを経由して妙高山に登った後、赤倉温泉に下山。入浴後、高速バスで帰京します。
出典:ヤマプラ
【往路】
バスタ新宿(23:35)〜長野駅(05:08)
アルピコ交通
長野駅(06:24)〜妙高高原駅(07:07)
しなの鉄道北しなの線(830円)、Suica利用不可。
妙高高原駅(07:20)〜笹ヶ峰(08:10)
頸南バス笹ヶ峰直行バス(1,000円)、Suica利用不可。
http://keinanbus.com
【復路】
山頂駅〜山麓駅
妙高スカイケーブル(1,000円、300円割引券利用)
赤倉中央通り(16:15)〜妙高高原駅(16:28)
妙高高原地域市営バス(380円)、Suica利用不可。
http://www.city.myoko.niigata.jp/road/2368.html
妙高高原駅(16:39)〜長野駅(17:22)
しなの鉄道北しなの線(830円)、Suica利用不可。
長野駅(19:30)〜バスタ新宿(23:17)
アルピコ交通(1,500円、キャンペーン価格適用)
23:35バスタ新宿発の夜行バスに乗車。運が良いと片道1,500円のキャンペーン価格が適用になります。
トイレ休憩は途中1回のみ(車内にトイレ付き)。3列席なので、思ったより眠ることができました。
長野駅では乗り換え時間がたっぷりあったので、新しくなった構内でのんびりと朝食を取りました。
構内に自販機が見当たらないので、駅前のコンビニ(ヤマザキデイリーストア)でホットコーヒーを購入。
しなの鉄道の昭和レトロな車体に、思わず写真をパシャパシャ撮ってしまいました。
妙高高原駅を出て右に、今回お世話になるバスが並んでいます。
写真手前の「妙高ぐるりん」には2日目に赤倉温泉から乗車します。
笹ヶ峰直行バスは、その後ろに停車しているバスです。
笹ヶ峰バス停から見える山。
【08:27】
火打山・妙高山登山口。
後ろの黒い建物は明星荘、「山菜そば」の看板がとっても気になりました。
http://www.suginosawa.com/myojyoso/
立派な門構えをくぐっていきます。
目が痛くなるくらいの紅葉です。
【09:29】
雨が降ってきたので、黒沢橋でレインウェアを着込みます。
11月初旬、高谷池ヒュッテがクローズする際、雪害を避けるために道標類が撤去されます。
そのタイミングでこの橋の欄干(クサリ)も外されてしまいます。
水量は十分でした。
【09:56】
ここが十二曲がりの始まりです。
(1/12)、(2/12)という具合に12カ所に札が立っていますが、小さいカーブは飛ばされたり、区間の長さが不均等だったりします。
木段が多く、よく整備されています。
【10:17】
十二曲がり、終了!って、あっという間じゃない。
でも、終了後もこんな道が続くのです。
【11:21】
富士見平の分岐点は、右に進むと黒沢池ヒュッテに至ります。
【11:35】
泥でグチョグチョの道を歩いていると、黒沢岳が見えてきました。
【11:47】
そして今晩宿泊する高谷池ヒュッテも見えました。
でも、ヒュッテにチェックインするまで、まだ40分もかかるんです!
歩いていると、こんなものがたくさん落ちていて気になりました。
採取してみました。
これってなんだろうと思って調べたところ、これはオオシラビソの毬果の鱗片(りんぺん)でした。
鱗片は熟すと軸を残してばらばらに脱落して種子を散布するそうです。
【12:26】
アルプス展望台だって。これは寄ってみないと・・・。
ちょっと怖いハシゴを登ります。
今日は雲がかかって、北アルプスの皆さんは休業中でした!
【12:31】
高谷池ヒュッテに到着、まずはチェックインします。
15時までのチェックインを求められる小屋として有名ですから。
チェックインさえしておけば、そのあとにふらふらと出かけても大丈夫。
火打山の山頂も雲に隠れています、残念!
道中、多数の池塘を目にすることができ、その度にシャッターを切ってしまいます。
【13:21】
天狗の庭では池塘に火打山が映り込む「逆さ火打山」を見ることができます。
こちらは下山時に撮影した「逆さ火打山」(になってるかな?)。
火打山は女性的ななだらかな稜線が特徴的で、素敵です。
【14:00】
ここがライチョウ平。
この付近で遭遇できることが多いそうですが、本日は会えませんでした。
日陰には数日前に降った雪が残っていました。
本格的な雪シーズンも、もう間もなくです。
道がよく整備されているのですが、腿が疲れてしまうので木段が実は苦手。
【14:39】
せっせと足を動かしながら、なんとか火打山山頂に到着です。
雲が湧き上がっています。
ライチョウ平の手前で、雷菱の絶壁が見えました。
シーズンにはBCスキーで降りる人もいるそうです。
池塘目がけておりていく感じで、すごくワクワクしました。
2日目。
【06:44】
早朝の木道には霜が降りているので、滑らないように慎重に歩きます。
チシマザサにも霜。5月ぐらいにくると、きっとネマガリタケが豊作でしょう。
【07:14】
【07:48】
ドロドロした道を歩いていると、突如、黒沢池ヒュッテが見えてきました。
近づいて見ると、かなり年季の入った建物です。
今年の営業は10月21日に終了したばかりでした。
ひと息入れた後、いよいよ妙高山に向かいます。
初めての山は何かと不安なものですが、この先の道は雪のときには大変らしいので余計に緊張します。
こんな感じでグチョグチョしたところが結構多いです。
【08:22】
大倉乗越に着きました。
ヒュッテの小屋番さんから、ここから長助池分岐までは日陰で凍っていることが多いと聞いたので、早めにチェーンアイゼンを装着。
ここまでの泥道で、靴底はすでに泥だらけです。
テムレスをして作業しましたが、手を拭くティッシュや濡れタオルがあると便利です。
出発すると、すぐにロープ場が出てきました。
ロープは不要と思われるところですが、天候によっては必要となることもあるのでしょう。
歩行に支障のあるものは、よく伐採してくれてあります。
【08:54】
左手が開けてくると、かつて落石のあったらしい崩壊地になります。
上からの落石に注意する以外は、通行に特に支障はないと思います。
【09:13】
長助池分岐の道標です。ここまでの区間で、今回は凍ったところや危険なところはありませんでした。
山頂直下までは、このように石がゴロゴロとした道が続きます。
ロープ場にバランスロックのような大岩があります。
身体が触れないように、左の木と岩の間の隙間をそーっと通りました。
この辺りから登山道には残雪が見え始め、道の雰囲気が少し変わってきました。
ペンギン岩(私が名付けました)と霧氷が美しくて、思わず足を止めてしまいます。
凍り気味ではありますが、これぐらいの雪ならアイゼンは不要ですね。
樹氷が風で飛ばされたり日射で溶けて、舞い落ちてきました。
【10:48】
妙高山北峰に着きました。
ここは写真でも分かるように、一帯がドロドロです。
妙高山のブログには必ず出てくる「日本岩」。想像以上に大きくて、ファインダーに収めるのに苦労しました。
この辺りには、他にも岩がゴロゴロとしていました。
山頂直下ではこんな岩場を降りてきます。
すぐに鎖場が出てきました。
下で登ってくる人たちが私たちを見上げているのが見えました。
180度、方向転換します。
最後はツボ足状のえぐられた岩場を下ります。前向きだと苦しい・・・。
【12:26】
光善寺池は残念ながら淀んでいました。
【12:34】
天狗堂で道は燕温泉と赤倉温泉方面に分かれます。
【12:56】
大谷ヒュッテ。
内部はとても綺麗でした。
ヒュッテ付近前のみ道が舗装されていますが、赤倉温泉までは再び登山道になります。
この道はドロドロだったり、
落ち葉の下に木の根が隠れていたり、
滑りやすいので、あまり速度を上げることができません。
同行のHさんは、ループ状になったピンクのロープに足を取られて、滑落しかけました。
スカイケーブルの山頂駅に向けて、紅葉に囲まれた斜面を下ります。
良い時期に来ることができました。
妙高には外人のスキー客が多いとは聞いていたけど、こんなのを見ると複雑な感じがします。
途中にあった赤倉温泉総合案内所で紹介してもらった「ホテル対山(たいざん)」で日帰り入浴しました。
スカイケーブルのターミナル駅から歩いて20分ほどで到着です。
付近にコンビニがなく「ビールが買えない!」と焦りましたが、ホテル1Fの自販機で無事にゲット!
こちらでまんじゅうもゲット。
お店の前にバス停があるので、バス到着までベンチでミニ宴会をしました。
妙高高原駅までのバス車内からは斑尾山に夕陽があたっているのが綺麗に見えました。
長野駅前で食事をして、高速バスで帰路につきました。
この時期、スタッフは小屋番さん一人だけでした。
食事の時には、この通路にテーブルが出てその上に鍋が並びます。
このスペースに、わずか2名で泊まらせてもらいました。これと同じ広さが写真の後ろ側にも広がっています。また3階にも居室があり、冬季は開放されているようです。
テレビの写っているところの下が受付です。要するに玄関を上がったすぐのスペースが食堂になっています。
テレビは食後の18時15分ぐらいにスイッチが入れられ、何やら山のDVDが放映されます。18時45分からはNHKの天気予報に切り替えられ、終了後はOFFになりました。
夕食はハヤシとカレー。自分で盛り付けます。
朝食は中華丼。
男女共用ですが、7室もあります。
下界と同じなんて・・・、素敵!
※各項目とも5点満点評価。
快適さ ☆☆☆(談話室がないのと、寒かったので)
食事 ☆☆☆☆(毎日だと飽きるかも)
トイレ ☆☆☆☆☆
スタッフ ☆☆☆
総合 ☆☆☆☆
山の印象
火打山と妙高山は百名山だけあって、素敵な山でした。
池塘越しに見える火打山はなだらかな稜線が美しく、いつまでも見ていたい気分にさせてくれました。他の方のブログを見ると日帰り登山では妙高山から火打山の順に歩いた方が体力的には楽と記載がありますが、自分は妙高山の方が歩きやすく感じました。
妙高山の山頂はとてもドロドロで下山道もかなりドロドロなので、ゲーターが必須です。
山小屋
この山域には山小屋が2件ありますが、収容能力は大きくありません。夏季シーズンはとても混むそうなので、11月の小屋締め直前の平日は狙い目です。一般客は私たち2名のみで、あとは新築工事の関係者が数名宿泊していました。この時期は降雪の可能性があるのでチェーンアイゼン持参だと安心です。紅葉は登山口まで降りてきていますが、十分楽しめます。
高谷池ヒュッテは改装中です。あれ?昨年も工事中の記事を見かけたのに、いまだに建物の基礎を作りかけて今年の工事が終わってしまったって、どういうこと?
小屋番さんに聞いてみたかったのですが、あまり話しかけてもらいたくない空気を醸し出す無口な人です。冬季はスノボーのバックカントリー業界では活躍している方のようです。
小屋は市営のため、工事といっても入札で業者選定をしています。その入札が不調だったり、職員が処分されたりといった事情があるようです。
食事は夕食はカレー&ハヤシ、朝食は中華丼が定番のようで出来合物っぽいですが、それなりに美味しいです。建物は古いものを使っていますが、トイレは新しくなっていてなんとウォシュレット付きです。臭いもしません。ただ暖房便座は発電機の稼働中しか暖かくありません。
発電機といえば燃料節約のせいか稼働時間がとても限られていて、およそ17時から消灯時間(20時半ごろ)、そして朝は5時半ぐらいからです。昼間でも屋内は暗いので、ヘッドランプが必要です。
完全予約制をうたっていますから布団は必ず一人に一枚あります。ということで、満足度は結構高い小屋でした。景色は黒沢池ヒュッテの方が良さそうですが、外から見た小屋の感じからすると高谷池に軍配を上げたくなりました。
妙高高原と赤倉温泉
スキーをやる人には定番なのでしょうが、私は初めてやって来ました。日本のスキー場には外国人客が増えているという報道を目にしていましたが、なるほどここも英語の看板がチラホラしていました。赤倉温泉は温度が少し高めの源泉掛け流しで、肌がピリリと引き締まりました。バス停の前の饅頭屋さんで温泉まんじゅうを買って帰りました。素朴な味で美味しかったです。
▼コースタイム
初日
笹ヶ峰(08:25)〜<1時間4分>〜(09:29)黒沢(09:39)〜<1時間42分>〜(11:21)富士見平(11:26)〜<1時間5分>〜(12:31)高谷池ヒュッテ(13:00)〜<22分>〜(13:22)天狗ノ庭(13:23)〜<38分>〜(14:01)雷鳥平(14:01)〜<38分>〜(14:39)火打山(14:48)〜<31分>〜(15:19)雷鳥平(15:19)〜<35分>〜(15:54)天狗ノ庭(15:54)〜<20分>〜(16:14)高谷池ヒュッテ
2日目
高谷池ヒュッテ(06:40)〜<1時間13分>〜(07:53)黒沢池ヒュッテ(08:00)〜<22分>〜(08:22)大倉乗越(08:33)〜<40分>〜(09:13)長助池分岐(09:18)〜<1時間31分>〜(10:49)妙高山北峰(10:50)〜<15分>〜(11:05)妙高山南峰(11:20)〜<1時間14分>〜(12:34)天狗堂(12:36)〜<19分>〜(12:55)大谷ヒュッテ(13:00)〜<1時間18分>〜(14:18)山頂駅
▼使用した靴
LA SPORTIVA TRANGO ALP EVO GORE-TEX
降雪の可能性があるので、少し暖かい靴にしました。
▼使用した地図
「山と高原地図 妙高・戸隠・雨飾 火打山・高妻山」
いつも近郊の山に出かけることが多いのですが、冬を迎える前に昨年から計画していた火打・妙高山に行ってみることにしました。
11月になると登山口までのバスや山小屋が営業終了となってしまいます。
今回は山友のHさんに一緒に行ってもらいました。
行程
初日(10/23):
バスタ新宿から23:30発の夜行バスに乗車し、長野駅に向けて出発します。
2日目(10/24):
電車とバスを乗り継いで、笹ヶ峰から入山します。
高谷池ヒュッテにチェックイン後、火打山にピストンします。
3日目(10/25):
黒沢池ヒュッテを経由して妙高山に登った後、赤倉温泉に下山。入浴後、高速バスで帰京します。
出典:ヤマプラ
アクセス
【往路】
バスタ新宿(23:35)〜長野駅(05:08)
アルピコ交通
長野駅(06:24)〜妙高高原駅(07:07)
しなの鉄道北しなの線(830円)、Suica利用不可。
妙高高原駅(07:20)〜笹ヶ峰(08:10)
頸南バス笹ヶ峰直行バス(1,000円)、Suica利用不可。
http://keinanbus.com
【復路】
山頂駅〜山麓駅
妙高スカイケーブル(1,000円、300円割引券利用)
赤倉中央通り(16:15)〜妙高高原駅(16:28)
妙高高原地域市営バス(380円)、Suica利用不可。
http://www.city.myoko.niigata.jp/road/2368.html
妙高高原駅(16:39)〜長野駅(17:22)
しなの鉄道北しなの線(830円)、Suica利用不可。
長野駅(19:30)〜バスタ新宿(23:17)
アルピコ交通(1,500円、キャンペーン価格適用)
山行記録
23:35バスタ新宿発の夜行バスに乗車。運が良いと片道1,500円のキャンペーン価格が適用になります。
トイレ休憩は途中1回のみ(車内にトイレ付き)。3列席なので、思ったより眠ることができました。
長野駅では乗り換え時間がたっぷりあったので、新しくなった構内でのんびりと朝食を取りました。
構内に自販機が見当たらないので、駅前のコンビニ(ヤマザキデイリーストア)でホットコーヒーを購入。
しなの鉄道の昭和レトロな車体に、思わず写真をパシャパシャ撮ってしまいました。
妙高高原駅を出て右に、今回お世話になるバスが並んでいます。
写真手前の「妙高ぐるりん」には2日目に赤倉温泉から乗車します。
笹ヶ峰直行バスは、その後ろに停車しているバスです。
笹ヶ峰バス停から見える山。
【08:27】
火打山・妙高山登山口。
後ろの黒い建物は明星荘、「山菜そば」の看板がとっても気になりました。
http://www.suginosawa.com/myojyoso/
立派な門構えをくぐっていきます。
目が痛くなるくらいの紅葉です。
【09:29】
雨が降ってきたので、黒沢橋でレインウェアを着込みます。
11月初旬、高谷池ヒュッテがクローズする際、雪害を避けるために道標類が撤去されます。
そのタイミングでこの橋の欄干(クサリ)も外されてしまいます。
水量は十分でした。
【09:56】
ここが十二曲がりの始まりです。
(1/12)、(2/12)という具合に12カ所に札が立っていますが、小さいカーブは飛ばされたり、区間の長さが不均等だったりします。
木段が多く、よく整備されています。
【10:17】
十二曲がり、終了!って、あっという間じゃない。
でも、終了後もこんな道が続くのです。
【11:21】
富士見平の分岐点は、右に進むと黒沢池ヒュッテに至ります。
【11:35】
泥でグチョグチョの道を歩いていると、黒沢岳が見えてきました。
【11:47】
そして今晩宿泊する高谷池ヒュッテも見えました。
でも、ヒュッテにチェックインするまで、まだ40分もかかるんです!
歩いていると、こんなものがたくさん落ちていて気になりました。
採取してみました。
これってなんだろうと思って調べたところ、これはオオシラビソの毬果の鱗片(りんぺん)でした。
鱗片は熟すと軸を残してばらばらに脱落して種子を散布するそうです。
【12:26】
アルプス展望台だって。これは寄ってみないと・・・。
ちょっと怖いハシゴを登ります。
今日は雲がかかって、北アルプスの皆さんは休業中でした!
【12:31】
高谷池ヒュッテに到着、まずはチェックインします。
15時までのチェックインを求められる小屋として有名ですから。
チェックインさえしておけば、そのあとにふらふらと出かけても大丈夫。
火打山の山頂も雲に隠れています、残念!
道中、多数の池塘を目にすることができ、その度にシャッターを切ってしまいます。
【13:21】
天狗の庭では池塘に火打山が映り込む「逆さ火打山」を見ることができます。
こちらは下山時に撮影した「逆さ火打山」(になってるかな?)。
火打山は女性的ななだらかな稜線が特徴的で、素敵です。
【14:00】
ここがライチョウ平。
この付近で遭遇できることが多いそうですが、本日は会えませんでした。
日陰には数日前に降った雪が残っていました。
本格的な雪シーズンも、もう間もなくです。
道がよく整備されているのですが、腿が疲れてしまうので木段が実は苦手。
【14:39】
せっせと足を動かしながら、なんとか火打山山頂に到着です。
雲が湧き上がっています。
ライチョウ平の手前で、雷菱の絶壁が見えました。
シーズンにはBCスキーで降りる人もいるそうです。
池塘目がけておりていく感じで、すごくワクワクしました。
2日目。
【06:44】
早朝の木道には霜が降りているので、滑らないように慎重に歩きます。
チシマザサにも霜。5月ぐらいにくると、きっとネマガリタケが豊作でしょう。
【07:14】
【07:48】
ドロドロした道を歩いていると、突如、黒沢池ヒュッテが見えてきました。
近づいて見ると、かなり年季の入った建物です。
今年の営業は10月21日に終了したばかりでした。
ひと息入れた後、いよいよ妙高山に向かいます。
初めての山は何かと不安なものですが、この先の道は雪のときには大変らしいので余計に緊張します。
こんな感じでグチョグチョしたところが結構多いです。
【08:22】
大倉乗越に着きました。
ヒュッテの小屋番さんから、ここから長助池分岐までは日陰で凍っていることが多いと聞いたので、早めにチェーンアイゼンを装着。
ここまでの泥道で、靴底はすでに泥だらけです。
テムレスをして作業しましたが、手を拭くティッシュや濡れタオルがあると便利です。
出発すると、すぐにロープ場が出てきました。
ロープは不要と思われるところですが、天候によっては必要となることもあるのでしょう。
歩行に支障のあるものは、よく伐採してくれてあります。
【08:54】
左手が開けてくると、かつて落石のあったらしい崩壊地になります。
上からの落石に注意する以外は、通行に特に支障はないと思います。
【09:13】
長助池分岐の道標です。ここまでの区間で、今回は凍ったところや危険なところはありませんでした。
山頂直下までは、このように石がゴロゴロとした道が続きます。
ロープ場にバランスロックのような大岩があります。
身体が触れないように、左の木と岩の間の隙間をそーっと通りました。
この辺りから登山道には残雪が見え始め、道の雰囲気が少し変わってきました。
ペンギン岩(私が名付けました)と霧氷が美しくて、思わず足を止めてしまいます。
凍り気味ではありますが、これぐらいの雪ならアイゼンは不要ですね。
樹氷が風で飛ばされたり日射で溶けて、舞い落ちてきました。
【10:48】
妙高山北峰に着きました。
ここは写真でも分かるように、一帯がドロドロです。
妙高山のブログには必ず出てくる「日本岩」。想像以上に大きくて、ファインダーに収めるのに苦労しました。
この辺りには、他にも岩がゴロゴロとしていました。
山頂直下ではこんな岩場を降りてきます。
すぐに鎖場が出てきました。
下で登ってくる人たちが私たちを見上げているのが見えました。
180度、方向転換します。
最後はツボ足状のえぐられた岩場を下ります。前向きだと苦しい・・・。
【12:26】
光善寺池は残念ながら淀んでいました。
【12:34】
天狗堂で道は燕温泉と赤倉温泉方面に分かれます。
【12:56】
大谷ヒュッテ。
内部はとても綺麗でした。
ヒュッテ付近前のみ道が舗装されていますが、赤倉温泉までは再び登山道になります。
この道はドロドロだったり、
落ち葉の下に木の根が隠れていたり、
滑りやすいので、あまり速度を上げることができません。
同行のHさんは、ループ状になったピンクのロープに足を取られて、滑落しかけました。
スカイケーブルの山頂駅に向けて、紅葉に囲まれた斜面を下ります。
良い時期に来ることができました。
妙高には外人のスキー客が多いとは聞いていたけど、こんなのを見ると複雑な感じがします。
途中にあった赤倉温泉総合案内所で紹介してもらった「ホテル対山(たいざん)」で日帰り入浴しました。
スカイケーブルのターミナル駅から歩いて20分ほどで到着です。
付近にコンビニがなく「ビールが買えない!」と焦りましたが、ホテル1Fの自販機で無事にゲット!
こちらでまんじゅうもゲット。
お店の前にバス停があるので、バス到着までベンチでミニ宴会をしました。
妙高高原駅までのバス車内からは斑尾山に夕陽があたっているのが綺麗に見えました。
長野駅前で食事をして、高速バスで帰路につきました。
宿泊小屋
外観
窓口
この時期、スタッフは小屋番さん一人だけでした。
館内
食事の時には、この通路にテーブルが出てその上に鍋が並びます。
広間・寝床
このスペースに、わずか2名で泊まらせてもらいました。これと同じ広さが写真の後ろ側にも広がっています。また3階にも居室があり、冬季は開放されているようです。
食堂・食事
テレビの写っているところの下が受付です。要するに玄関を上がったすぐのスペースが食堂になっています。
テレビは食後の18時15分ぐらいにスイッチが入れられ、何やら山のDVDが放映されます。18時45分からはNHKの天気予報に切り替えられ、終了後はOFFになりました。
夕食はハヤシとカレー。自分で盛り付けます。
朝食は中華丼。
流し場とトイレ
男女共用ですが、7室もあります。
下界と同じなんて・・・、素敵!
【評価】
※各項目とも5点満点評価。
快適さ ☆☆☆(談話室がないのと、寒かったので)
食事 ☆☆☆☆(毎日だと飽きるかも)
トイレ ☆☆☆☆☆
スタッフ ☆☆☆
総合 ☆☆☆☆
感想
山の印象
火打山と妙高山は百名山だけあって、素敵な山でした。
池塘越しに見える火打山はなだらかな稜線が美しく、いつまでも見ていたい気分にさせてくれました。他の方のブログを見ると日帰り登山では妙高山から火打山の順に歩いた方が体力的には楽と記載がありますが、自分は妙高山の方が歩きやすく感じました。
妙高山の山頂はとてもドロドロで下山道もかなりドロドロなので、ゲーターが必須です。
山小屋
この山域には山小屋が2件ありますが、収容能力は大きくありません。夏季シーズンはとても混むそうなので、11月の小屋締め直前の平日は狙い目です。一般客は私たち2名のみで、あとは新築工事の関係者が数名宿泊していました。この時期は降雪の可能性があるのでチェーンアイゼン持参だと安心です。紅葉は登山口まで降りてきていますが、十分楽しめます。
高谷池ヒュッテは改装中です。あれ?昨年も工事中の記事を見かけたのに、いまだに建物の基礎を作りかけて今年の工事が終わってしまったって、どういうこと?
小屋番さんに聞いてみたかったのですが、あまり話しかけてもらいたくない空気を醸し出す無口な人です。冬季はスノボーのバックカントリー業界では活躍している方のようです。
小屋は市営のため、工事といっても入札で業者選定をしています。その入札が不調だったり、職員が処分されたりといった事情があるようです。
食事は夕食はカレー&ハヤシ、朝食は中華丼が定番のようで出来合物っぽいですが、それなりに美味しいです。建物は古いものを使っていますが、トイレは新しくなっていてなんとウォシュレット付きです。臭いもしません。ただ暖房便座は発電機の稼働中しか暖かくありません。
発電機といえば燃料節約のせいか稼働時間がとても限られていて、およそ17時から消灯時間(20時半ごろ)、そして朝は5時半ぐらいからです。昼間でも屋内は暗いので、ヘッドランプが必要です。
完全予約制をうたっていますから布団は必ず一人に一枚あります。ということで、満足度は結構高い小屋でした。景色は黒沢池ヒュッテの方が良さそうですが、外から見た小屋の感じからすると高谷池に軍配を上げたくなりました。
妙高高原と赤倉温泉
スキーをやる人には定番なのでしょうが、私は初めてやって来ました。日本のスキー場には外国人客が増えているという報道を目にしていましたが、なるほどここも英語の看板がチラホラしていました。赤倉温泉は温度が少し高めの源泉掛け流しで、肌がピリリと引き締まりました。バス停の前の饅頭屋さんで温泉まんじゅうを買って帰りました。素朴な味で美味しかったです。
データ
▼コースタイム
初日
笹ヶ峰(08:25)〜<1時間4分>〜(09:29)黒沢(09:39)〜<1時間42分>〜(11:21)富士見平(11:26)〜<1時間5分>〜(12:31)高谷池ヒュッテ(13:00)〜<22分>〜(13:22)天狗ノ庭(13:23)〜<38分>〜(14:01)雷鳥平(14:01)〜<38分>〜(14:39)火打山(14:48)〜<31分>〜(15:19)雷鳥平(15:19)〜<35分>〜(15:54)天狗ノ庭(15:54)〜<20分>〜(16:14)高谷池ヒュッテ
2日目
高谷池ヒュッテ(06:40)〜<1時間13分>〜(07:53)黒沢池ヒュッテ(08:00)〜<22分>〜(08:22)大倉乗越(08:33)〜<40分>〜(09:13)長助池分岐(09:18)〜<1時間31分>〜(10:49)妙高山北峰(10:50)〜<15分>〜(11:05)妙高山南峰(11:20)〜<1時間14分>〜(12:34)天狗堂(12:36)〜<19分>〜(12:55)大谷ヒュッテ(13:00)〜<1時間18分>〜(14:18)山頂駅
▼使用した靴
LA SPORTIVA TRANGO ALP EVO GORE-TEX
降雪の可能性があるので、少し暖かい靴にしました。
▼使用した地図
「山と高原地図 妙高・戸隠・雨飾 火打山・高妻山」
2018-11-13 12:43
nice!(1)
コメント(0)
コメント 0