アイスクライミング初体験 [訓練]
2016.2.6(土)〜2.7(日)
アイスクライミングのツアーに参加してきました。
国際山岳ガイドの熊田光治さんの引率です。
アイスクライミングをやると、縦走時のアイゼンの使い方が上手くなるそうです。
今月末に赤岳に登る準備としたいと思います。
■初日
新宿駅7時発のスーパーあずさは満席でした。
茅野駅では多くの登山客が下車しました。
送迎車を桜平で降り、夏沢鉱泉まで30分ほど歩きます。
雪上車の通った跡が凍り、少し歩きにくかったです。
夏沢鉱泉から30分ほど歩いて、本日の練習場に到着しました。
八ヶ岳には、こうした滝が凍ってアイスクライミングの練習になる場所がたくさんあるそうです。
手前と奥で2段になっています。
ガイドの熊田さんがここにロープを張っていきます。
横から見ると、氷が厚いことが分かります。
ここの氷は「柔らかい」氷でした。
氷が柔らかいとバイル(注)が刺さりやすく、初心者にとって好都合です。
注)バイルは正式にはアイスバイルと言い、アイスクライミング用のピッケルのことです。
ちなみに、硬い氷はバイルが刺さりにくく、割れやすいそうです。
アイスクライミングではヘルメットが必須です。
これはクライマーよりも、下で見学している人にとってのことです。
バイルを打ち込むと、氷がかけて下にすっ飛んで行きます。
時にはかなり大きな破片が飛び散りますが、これは落石と同じです。
緩やかな斜面では、熊田さんは確保なしで登っていきます。
スクリューを打ち込んでいます。
アンカーポイントを複数作り、同時に2名が練習できるようにロープを張ります。
完成図。
こんな感じで練習します。
登り終わると、「テンショ〜ン!」と叫びロワーダウンで降りてきます。
各自2本ずつ登った後、こちらに挑戦です。
こちらの滝は高さ15メートルほどでしょうか、滑落すると谷まで止まりません。
熊田ガイドはスクリューを打ち込みながら、マルチピッチの要領で自己ビレイを取りながら
ロープを張っていきます。
この写真を見ると、複数のアンカーポイントがよく分かりますね。
最上部でロープを固定したら、降下しながらアンカーポイントを撤去していきます。
ビレイポイントが残置されていたら、このように登れないですね。
こちらは模範演技です。
自分の順番待ちをしている間は体が冷えます。
上から大きめのダウンジャケットを羽織り、自分が登る直前に脱げるようにしておくと良いです。
こんな感じで練習をしました。
ロープ確保なしで失敗すると、ここまで滑落してしまいます。
夕食。
猪鍋は美味しかったけど、肉がちょっと固かったな。
■2日目
本日は歩いて30分ほどの滝(通称、ジーゼロ)に向かいます。
昨日より手前で登山道を外れ、沢を渡ります。
ラッセルしながら進みます。
本日の滝に到着しました。
こちらも昨日と同様、先人に荒らされていない氷です。
早速、熊田ガイドがロープをセッティングしていきます。
この壁はクリアすることができませんでした。残念!
厳しかった?練習も終わり、引き上げます。
昼食は夏沢鉱泉でハンバーグランチ。15分ほど待つけど、美味しかったです。
多分、根石岳山荘の夕食もこれだよな。
■アイスクライミングのコツ
①姿勢
・打ち込んだバイルを頂点に、両方の足とともに二等辺三角形を作るイメージ。
②アイスバイルの打ち込み方
・脇を締め、肩幅で打ち込む。高さは、肘が少し曲がるくらい。
・ガツガツと打ち込まなくて大丈夫。入らなくても同じところを何度もたたく。
先に登った人がいる場合は、氷に穴が開いているので、そのくぼみを狙って打つ
(置くだけでもOK)。
・バイルのシャフトは湾曲しているので、打ち込めばその末端部分は氷面に
接するようにできている。
ここにはギザギザがあり、氷面で滑らないようになっている。
バイルを支えようと力を入れる必要はない。
・直角な壁では上体を反らし、打ち場を確認する。
③足の蹴り込み
・足をガニ股でハの字にしない。正面から真っ直ぐ、かかとを落とし気味にして蹴り込む。
④登り方
・足で登ること。手で引き上げない。
⑤ロワーダウン
・膝は曲げずに、真っ直ぐに伸ばす。
・アイゼンの全ての刃で氷面を触り、歩くような感じで降りる。
⑥氷
・柔らかい氷は、バイルが刺さりやすい。逆に、固い氷はバイルが刺さらずに、割れる。
・氷の破片は落石と同じ、ヘルメット装着を。
■感想
・岩のクライミングと同じですが、登れないと悔しいです。
登り方は大きく異なることはないと思いますが、アイスの方がガバが大きいです。
・アイスバイル(アイスアックス)が氷にうまく刺さると、
素人にもそれと分かる「ズブッ」という鈍い音がします。
この音が快感でした。
・垂直な壁が続くと、手も足も動かなくなり、進退極まってしまいました。
手を伸ばして打ち込み、足を上げていけば良いと分かっているのですが・・・。
岩場で練習を積み、来年再チャレンジしようと思います。
■ビール隊長の今日の一杯
あずさから八ヶ岳を見ながら乾杯です!
お疲れさま〜!
■参考
こちらは海外の説明動画です。
映像は分かりやすい英語ですが、要点は次の通りです。
常に次の3点を意識する。
・腰の位置
・足の運び
・三角形を作る
登り方:
①氷に向かい、腰を突き出し肩を後ろに反らす
②手をスイングしてバイルを打ち込む
③自分の足下が見えるよう、腰を引く
④左右の足で片方ずつ登り、同じ高さに揃える
⑤立ち上がり、腰を氷に近寄せる
⑥肩を後ろに反らす
(以下、②に戻る)
④の注意点として、打ち込んだバイルの方向に登ること。
バイルが自分の体の中心に来るよう登ることで、
手(バイル)が頂点で両足が底辺の三角形ができあがる。
アイスクライミングのツアーに参加してきました。
国際山岳ガイドの熊田光治さんの引率です。
アイスクライミングをやると、縦走時のアイゼンの使い方が上手くなるそうです。
今月末に赤岳に登る準備としたいと思います。
■初日
新宿駅7時発のスーパーあずさは満席でした。
茅野駅では多くの登山客が下車しました。
送迎車を桜平で降り、夏沢鉱泉まで30分ほど歩きます。
雪上車の通った跡が凍り、少し歩きにくかったです。
夏沢鉱泉から30分ほど歩いて、本日の練習場に到着しました。
八ヶ岳には、こうした滝が凍ってアイスクライミングの練習になる場所がたくさんあるそうです。
手前と奥で2段になっています。
ガイドの熊田さんがここにロープを張っていきます。
横から見ると、氷が厚いことが分かります。
ここの氷は「柔らかい」氷でした。
氷が柔らかいとバイル(注)が刺さりやすく、初心者にとって好都合です。
注)バイルは正式にはアイスバイルと言い、アイスクライミング用のピッケルのことです。
ちなみに、硬い氷はバイルが刺さりにくく、割れやすいそうです。
アイスクライミングではヘルメットが必須です。
これはクライマーよりも、下で見学している人にとってのことです。
バイルを打ち込むと、氷がかけて下にすっ飛んで行きます。
時にはかなり大きな破片が飛び散りますが、これは落石と同じです。
緩やかな斜面では、熊田さんは確保なしで登っていきます。
スクリューを打ち込んでいます。
アンカーポイントを複数作り、同時に2名が練習できるようにロープを張ります。
完成図。
こんな感じで練習します。
登り終わると、「テンショ〜ン!」と叫びロワーダウンで降りてきます。
各自2本ずつ登った後、こちらに挑戦です。
こちらの滝は高さ15メートルほどでしょうか、滑落すると谷まで止まりません。
熊田ガイドはスクリューを打ち込みながら、マルチピッチの要領で自己ビレイを取りながら
ロープを張っていきます。
この写真を見ると、複数のアンカーポイントがよく分かりますね。
最上部でロープを固定したら、降下しながらアンカーポイントを撤去していきます。
ビレイポイントが残置されていたら、このように登れないですね。
こちらは模範演技です。
自分の順番待ちをしている間は体が冷えます。
上から大きめのダウンジャケットを羽織り、自分が登る直前に脱げるようにしておくと良いです。
こんな感じで練習をしました。
ロープ確保なしで失敗すると、ここまで滑落してしまいます。
夕食。
猪鍋は美味しかったけど、肉がちょっと固かったな。
■2日目
本日は歩いて30分ほどの滝(通称、ジーゼロ)に向かいます。
昨日より手前で登山道を外れ、沢を渡ります。
ラッセルしながら進みます。
本日の滝に到着しました。
こちらも昨日と同様、先人に荒らされていない氷です。
早速、熊田ガイドがロープをセッティングしていきます。
この壁はクリアすることができませんでした。残念!
厳しかった?練習も終わり、引き上げます。
昼食は夏沢鉱泉でハンバーグランチ。15分ほど待つけど、美味しかったです。
多分、根石岳山荘の夕食もこれだよな。
■アイスクライミングのコツ
①姿勢
・打ち込んだバイルを頂点に、両方の足とともに二等辺三角形を作るイメージ。
②アイスバイルの打ち込み方
・脇を締め、肩幅で打ち込む。高さは、肘が少し曲がるくらい。
・ガツガツと打ち込まなくて大丈夫。入らなくても同じところを何度もたたく。
先に登った人がいる場合は、氷に穴が開いているので、そのくぼみを狙って打つ
(置くだけでもOK)。
・バイルのシャフトは湾曲しているので、打ち込めばその末端部分は氷面に
接するようにできている。
ここにはギザギザがあり、氷面で滑らないようになっている。
バイルを支えようと力を入れる必要はない。
・直角な壁では上体を反らし、打ち場を確認する。
③足の蹴り込み
・足をガニ股でハの字にしない。正面から真っ直ぐ、かかとを落とし気味にして蹴り込む。
④登り方
・足で登ること。手で引き上げない。
⑤ロワーダウン
・膝は曲げずに、真っ直ぐに伸ばす。
・アイゼンの全ての刃で氷面を触り、歩くような感じで降りる。
⑥氷
・柔らかい氷は、バイルが刺さりやすい。逆に、固い氷はバイルが刺さらずに、割れる。
・氷の破片は落石と同じ、ヘルメット装着を。
■感想
・岩のクライミングと同じですが、登れないと悔しいです。
登り方は大きく異なることはないと思いますが、アイスの方がガバが大きいです。
・アイスバイル(アイスアックス)が氷にうまく刺さると、
素人にもそれと分かる「ズブッ」という鈍い音がします。
この音が快感でした。
・垂直な壁が続くと、手も足も動かなくなり、進退極まってしまいました。
手を伸ばして打ち込み、足を上げていけば良いと分かっているのですが・・・。
岩場で練習を積み、来年再チャレンジしようと思います。
■ビール隊長の今日の一杯
あずさから八ヶ岳を見ながら乾杯です!
お疲れさま〜!
■参考
こちらは海外の説明動画です。
映像は分かりやすい英語ですが、要点は次の通りです。
常に次の3点を意識する。
・腰の位置
・足の運び
・三角形を作る
登り方:
①氷に向かい、腰を突き出し肩を後ろに反らす
②手をスイングしてバイルを打ち込む
③自分の足下が見えるよう、腰を引く
④左右の足で片方ずつ登り、同じ高さに揃える
⑤立ち上がり、腰を氷に近寄せる
⑥肩を後ろに反らす
(以下、②に戻る)
④の注意点として、打ち込んだバイルの方向に登ること。
バイルが自分の体の中心に来るよう登ることで、
手(バイル)が頂点で両足が底辺の三角形ができあがる。
2016-02-19 07:00
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