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あきる野地図読み [山行]

2017.4.1(土)

3人で道なき道を求めて、東京・あきる野市の山に行ってきました。
頼りになるのは2万5千分の一の地形図、一枚だけです。

バリエーションルートは厳しく、歩く人の少ない道を探すことの難しさと、
読み通りに通過点を踏めた時の喜びを噛みしめることができました。

途中で目にした珍しいお店や、地元の人たちが維持している
あきる野市の端正な街並みに心を奪われ充実した一日となりました。



行程


武蔵五日市駅から勝峰山、深沢山と踏んで十里木に下山、
瀬音の湯に入浴して汗を流す行程です。

勝峰山_2.jpeg
国土地理院の電子地形図25000「勝峰山」を掲載


 ①:武蔵五日市駅〜勝峰山
 ②:勝峰山〜深沢
 ③:深沢〜金比羅山・西北西
 ④:金比羅山・西北西〜十里木

「勝峰」の読み方は「かっぽ」「かつほ」の2通りあるようです。



アクセス


JRの武蔵五日市駅から歩きます。

帰路は瀬音の湯から徒歩5分ほどの十里木バス停からバスに乗車し、
武蔵五日市駅に向かいます。



①武蔵五日市駅〜勝峰山


【ルート概要】

 ・秋川街道をしばらく歩き、「老人ホーム 幸神さくら」から左に入ります。

 ・沢沿いに歩き、林道終点近くから標高差110mほどをバリで登ります。
  (以下、道なき道をバリエーションの略で「バリ」と表記します)

 ・登山道とぶつかったら東に5分で勝峰山山頂です。



駅前の交番を左折し、秋川街道沿いに歩き出します。

左手にこのピンク色の建物が見えたら街道から外れて、左に入ります。
幸神桜.jpg

途中、幸神神社でお参りします。
P4011877.jpg

実は、この幸神神社に着くまで、1時間半迷いました。(^^;
これからの地図読みが無事うまくいきますよう、お祈りしました。

勝峰山に向かう道は沢沿いに続いています。
しかし、最初は沢が地下に潜っているようで、沢を探していると見つかりません。

宙に浮いているように見える民家を左折します
(民家だと思ったら、某宗教の集会所でした)。

【08:47】
大久野配水所。 周囲に溶け込んでいない施設です。
P4011880.jpg

【09:15】
南に大きく屈曲するヘアピンカーブが見えてきました。
P4011888.jpg

ここから尾根沿いに上がるのが山頂への近道!
ドキドキしちゃいます。
P4011889.jpg

【09:22】
P4011892.jpg

【09:38】
登山道に出ました。 読みが当たると嬉しいです。
P4011895.jpg

【09:43】勝峰山 山頂
P4011898.jpg

山頂はベンチも設置されて、広いです。
P4011903.jpg

地元のNPOの人たちが整備されているようです。



②勝峰山〜深沢


【ルート概要】

 ・勝峰山から深沢山(460mピーク)を目指します。

 ・徒歩道(破線)を南下します。
  道が南東に折れ曲がるあたりからバリルートに入り、
  南南西に深沢集落を目指します。



【10:11】
山頂で記念撮影をしたり早めのランチをつまんだりした後、出発します。

ここからは登山道を西に進み、途中から南下します。

【10:21】分岐点?
分岐する道があります。 深沢山に行く道はこれかな?
先まで行って、確かめてみることにします。
P4011907.jpg

5分ほど歩くと、道はどんどん東に寄っていきます。
また地図上はほぼトラバースのはずが、道は下っていきます。

「この道は違う!」と確信し、先ほどの分岐まで戻ります。

【10:36】
今度は、藪の中に手書きの標識を発見。
P4011910.jpg

「下る 幸神 林道経由」とあります。

この道も違うなと判断し、この標識をスルーします。

【10:37】
分岐点に出ました。 道なりが深沢山と書いてあります。

深沢山(460mピーク)は地図上では分岐点を左に行くように読めますが、
実は道なりに行くんですね。
麻生山・日の出山の方が右に逸れて行くように見えます。
P4011911.jpg

【10:40】
今回、この棒状の糞を何回か見かけました。
ニホンアナグマではないかと思います。
P4011912.jpg

【10:43】
P4011913.jpg

【10:46】深沢山(460mピーク)
地図上に「深沢山」との記載はありません。
P4011916.jpg

この先は、バリエーションルートの入り口を見極めながら歩きます。

【10:56】
道が大きく東に折れ曲がるところを目印に、バリルートを選びます。
標高差200mを南南西に下り、深沢周辺の車道に出ることを目指します。
P4011918.jpg

【11:16】
P4011920.jpg

途中、写真を撮る余裕もないほどの酷い道でした(道はないんだけど)。
木のあるところを選ばないと滑落してしまいます。

【11:26】
木につかまりながら転げ落ちています?
P4011923.jpg

バリエーションルートから一般道に出るところは、
うまく選ばないと崖や川だったりします。

今回はうまいこと、こんなところに出てきました。
P4011927.jpg
P4011928.jpg



③深沢〜金比羅山西北西


【ルート概要】

 ・深沢の集落を舗装道で歩きます。

 ・「南沢あじさい山」の看板のある三叉路を鋭角に折り返し、西に進みます。

 ・後半は登り坂になります。一部未舗装道もありますが、歩きやすい道です。



【11:35】
独特な木像が迎えてくれます。 この一帯で百体以上、見ることができます。
P4011931.jpg

【12:06】
三叉路に出ました。ここを鋭角に折り返します。
P4011944.jpg

【12:14】南沢 鳥ノ巣石灰岩産地
高知県の鳥の巣という一帯で見つかったのと同じ種類の石灰岩が採れます。
ジュラ紀中期から後期(1.5億年前)のものです。
P4011946.jpg

ここから金比羅尾根経由で麻生山、日の出山に出ることができます。
P4011949.jpg

【12:21】
茅(かや)葺き屋根の素敵なお宅。
P4011950.jpg

いや、もしかして藁(わら)葺き屋根かな・・・?

【12:28】
山越えか〜ぁ、けっこう辛いよ。
P4011951.jpg

【12:30】
抜け道感たっぷりな「全面通行止め」。
P4011952.jpg

【12:39】
なんとも素敵な展望台があったので、休憩して英気を養います。
P4011953.jpg

【12:58】
地図の破線(登山道)の入り口を探しながら歩きます。
P4011955.jpg



④金比羅山西北西〜十里木


【ルート概要】

 ・舗装道から徒歩道(地図の破線)を右に入り、南西に歩きます。
  標高差にして80mほど登ります。

 ・10分ほどで瀬音の湯の看板が出て、徒歩道は広い登山道になります。
  ここからは下り道が続きます。

 ・道なりに歩いていき、1時間で十里木に到着です。



【13:04】
ムッ、徒歩道の入り口はこれに違いない!
P4011958.jpg

【13:05】
ほとんど歩かれていないのか、徒歩道は荒れています。
P4011959.jpg

【13:10】
道が少し明瞭になってきました。
P4011961.jpg

【13:17】
突如として、瀬音の湯を示す道標識が出てきてホッとします。
ここで金比羅尾根に出たものと思われます。
P4011963.jpg

【13:18】
この先はとにかく広くて歩きやすい道です。
激しかった一日を締めくくるにはもってこいです。
P4011965.jpg

【14:16】瀬音の湯
本日の終着点に到着です。
P4011979.jpg

今回は勝峰山の入り口を見つけるのに戸惑い、7時間も歩いてしまいました。
それでも余裕を見込んで作成した行程表をほぼ遵守することができました。



後記


■地図読みを実施するにあたり、事前に地形図に尾根と沢を書き込んでおきました。
 そうした候補の中から入りやすいルートを選んで歩いてみました。

 やってみて感じたことは、緩やかな斜面を選ぶという視点が欠けていたことです。
 現場では最短ルートを選びたいという気持ちが働いたのですが、
 これは当然、急な斜面ということ・・・。

 登り口や下山口が危険な可能性もあります。

 逆に緩やかな斜面は、入り口を見つけにくいという欠点もあります。
 道が曲がっていくなどの特徴を捉えて見つける必要があります。


■あきる野市の深沢という一帯は街並みが小綺麗に手入れされていて、
 天気の良い日に散策するのに良さそうです。

 きれいに飾られた軒先。
 P4011942.jpg

 満開のミツマタ。
 P4011941.jpg

 真光寺。
 P4011934.jpg

 100体以上のキッポ爺ちゃんが出迎えてくれます。
 P4011931.jpg

 深沢屋敷跡。
 P4011939.jpg
 P4011936.jpg

 そのほかにも「南沢あじさい山」、「深沢小屋」、「深沢小さな美術館」など
 見どころがたくさんです。


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