雪形ウォッチング [書籍]
「新版 信州 雪形ウォッチング」
近田信敬・著
信濃毎日新聞社
ISBN978-4-7840-7043-5
1,600円(税抜き)
常念岳を下山して乗車したタクシーの運転手さんが
自分で作った雪形のアルバムを見せてくれたことがあります。
常念岳は「常念坊」が見えるから、
蝶ヶ岳は「蝶」が見えるからついた名前なんだよと聞き、
面白いなと思いました。
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
先日、美ヶ原の王ヶ頭ホテルの蔵書の中に本書を見つけました。
手にとってみたところ、とても夢のある良書!
絶版になっていますが、手を尽くして入手しました。
本書によると雪形は全国に300以上あり、長野には50ほどがあるそうです。
雪形のネーミングを見るだけでも、想像力を掻き立てられます。
「武田菱」といういかめしいネーミングもあるが、
中にはこんなコミカルな名前がつけられたものもあります。
「種まき爺さん」: これは有名なやつだな
「種まき婆さん」:ホホォ、ばあさんもいたか
「そばまき爺さん」:なぬ?そばまで撒くか
「五人坊主」:イガグリ頭が目に浮か部なぁ
雪形には溶けていく雪が形を作る「ポジ型」と、
溶けた雪から露出した岩肌が形を作る「ネガ型」があります。
長野ではネガ型が多いそうです。
短いものだと1週間で消えてなくなるものもあるそうです。
昔の人たちは山の斜面に出現する雪形を見て
農作業の時期(苗代、代かき、田植え)の目安としていました。
そんな生活と密着していたことが、ユーモラスなネーミングに
繋がっているのでしょう。
本書は30弱の雪形をたっぷりのカラフルな写真入りで解説しています。
それぞれの雪形が現れる時期、ポジ・ネガ型、見える場所なども記載されているので、
今年の初夏は雪形ウォッチングに出かけてみたくなりました。
2017-03-29 08:20
nice!(1)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0